「何回同じミスしてるんだよ!」
部下の失敗を責める上司。
よく見かける光景ですよね。
この部下の失敗というヒューマンエラーを、責める上司というのは自分のシステム作りが下手なことを露呈しています。
ヒューマンエラーを減らすには、システムエラーであることを自覚することから始まるのではないでしょうか?
ヒューマンエラーとシステムエラー
ヒューマンエラーとは?
システムエラーとは?
まずは言葉の意味と関係性を確認してみましょう。
ヒューマンエラーとは
ヒューマンエラーとは人為的な失敗を意味しています。
これは当然過失を含み、ミスをするつもりがなくても、注意していも起こりうることです。
そして、ビジネスの場において、よくヒューマンエラーを起こす人は決まっていて何回も繰り返します。
- 勘違い
- うっかりミス
- 近道行為
- 手抜き
これらは起こそうと思っていなくても、人が行う限り起こり得ることです。
こうして起こるミスや失敗をヒューマンエラーと呼びます。
システムエラーとは
システムエラーとはもともとはコンピューター用語です。
コンピュータの不具合やトラブルというように使われている言葉です。
コンピュータの不具合により動作不良が起こったり、正常に稼働しなくなったりします。
このシステムエラーという言葉はコンピュータの言葉から派生して、ビジネスやヒューマンエラーと相関する言葉としても使われるようになっています。
このビジネスの場で使われる場合、システムエラーは「仕組みの不備」を意味して使われます。
つまり、人為的な失敗が起こるということは正しい仕組みができていない状態です。
失敗をなくす仕組みができていないのです。
ヒューマンエラー=システムエラー
ヒューマンエラーはシステムエラーであるという考え方が、管理職やリーダーの考え方として求められるようになってきています。
部下の怠慢によるミスであっても、部下の怠慢が悪いのではなく部下にミスをさせた仕組みが悪いという考え方です。
この場合悪いのは失敗した部下ではなく仕組みであり、仕組みを構築できなかった管理職の責任であると考えます。
ヒューマンエラーを発生させるのはシステムエラーであると考えると、失敗を発生させない仕組み作りの大切さが浮き彫りになってくるのです。
ヒューマンエラーを責める上司へのブーメラン
部下のミスは仕組みの不備、つまりは仕組みを作れなかった上司の責任と考えてみましょう。
ヒューマンエラーを責める上司の例から、自分へのブーメランとして帰ってる理由を解説していきます。
ヒューマンエラーを責める上司
ヒューマンエラーを責める上司の言葉の例を挙げてみましょう。
何回同じミスしてるんだよ!
忘れたじゃねーよ!覚えておけよ!
この前言っただろ!
なんでこんなミスに気付かないんだよ!
このように部下を咎める言葉を言われたことがあるではないでしょうか?
部下のミスがヒューマンエラーであるならば、それを咎めることと是正することは全くの別物です。
咎める言葉を使ったところで部下のミスがなくならないのはこのためです。
これが繰り返されるうちに部下は次第に失敗を隠すようになり、報連相を怠るようになります。
ヒューマンエラーを部下のせいにする上司は、この点に気づけていないのです。
部下を責めるとブーメランが返ってくる
部下をミスを責めると、すべて自分の仕組み作りが下手なことを露呈してくことになります。
「お前が悪い」
と怒った上司を見た周りの社員は
「お前が言うな!ちゃんと仕組み作りをしないお前が悪い」
と上司にブーメランを返しています。
ヒューマンエラーを部下のせいにする上司に、周りがついてこないのはこれが理由でもあるんですね。
>>パワハラ上司「やる気がないなら辞めろ!帰れ!」と言われたらどうするか?
システムを見直そう
ヒューマンエラーがシステムエラーであると理解できれば、部下の失敗はシステムの不備を見直せるチャンスです。
システムの不備を見直せばもっと強い組織にすることができるわけです。
ですから、部下のヒューマンエラーもチャンスと捉えましょう。
これができると部下を咎めるのではなく、次に同じ失敗を繰り返さないためにはどうすればよいのかを考えることができます。
このように考えて行動できる管理職の下に、部下からの報連相は集まり強い組織は作られていくのです。
ヒューマンエラーはシステムエラー まとめ
ヒューマンエラーはシステムエラーです。
これは人為的ミスの責任は部下にあるのではなく、仕組みの不備であるとする考え方です。
部下の責任を咎めてしまっている上司は、一度この考えにたってシステムを見直してみましょう。