官積(官積算)とは?建設業界で使われる「官積」の正しい意味と作り方

このサイトの記事内ではアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)などの広告を掲載している場合があります。消費者庁が問題としている「誇大な宣伝や表現」とならないよう配慮し、コンテンツを作成しておりますのでご安心ください。

建設業界

官積(かんせき)見積作ってもらえる?

官公庁が関わる建設業界において、官積(官積算)という言葉は常識のように飛び交います。

 

顧客から上司から指示されてキョトンではまずいですよね。

そこで官積の正しい意味と作り方を簡単に分かりやすく解説します。

Kidle本出版しました!

ゼネコンへの営業ノウハウを詰め込んだKindle本を出版しました。

ゼネコンへの営業の基本知識から、私の失敗体験や成功体験を含めた実践的な営業ノウハウを詰め込みました。

Kindle Unlimitedなら30日間無料で読めます!

\ 無料体験で読んでみる /

スポンサーリンク

官積(官積算)とは

官積(官積算)とはどういう意味でしょうか?

官積とはどんな目的で必要になるのでしょうか?

まずは、意味と目的からわかりやく解説します。

官積の意味

官積(かんせき)とは官積算の略語です。

そして、官積算とは官庁価格での積算を意味しています。

 

官公庁が発注する公共工事や委託業務において、予定価格が設定されます。

予定価格とは官公庁が独自に設定した単価を積み上げた予算のようなものです。

入札においてその予定価格以下でないと、公共工事や委託業務は落札となりません。

 

一般的にその予定価格を割り出すことを官積(官積算)と呼びます。

官積の目的

官積の目的は予定価格を割り出して、応札価格を決定するために必要になります。

 

入札制度は多岐に渡りますが、予定価格を超過しては落札できませんので、予定価格以下となるように官積をつかむことが大切です。

(※予定価格は公表していることもあります)

 

また、最低限価格が設定されていることもあります。

最低限価格とは予定価格の〇%以下の応札をした場合には失格となってしまうのです。

(※最低限価格の比率や有無は各入札により異なります)

 

この場合もやはり正確に予定価格をつかまないと失格となってしまうため、正しく官積を積まないといけません。

 

もう1つ官積には目的があります。

設計変更の際に発注者から金額を引き出す際に、官積が求められることがあるのです。

 

⇩設計変更についてはこちらに詳しく記載していますのでご覧ください。

>>設計変更とは?簡単に分かりやすく設計変更の仕組みを解説します

 

発注者によって単価は違う

官積単価は発注者によって異なります

 

国土交通省は国土交通省の単価。

東京都は東京都の単価設定を持っています。

 

設計仕様が変われば単価も異なるのは当然ではありますが、同じ発注者であっても単価が異なることがあるので注意が必要です。

厄介なのは東京都建設局と東京都下水道局のように、同じ東京都でもそれぞれ仕様が異なり単価は異なります。

また、東京都建設局内でも設計者によって違う単価が採用されていることがあります。

 

官積単価はすべて網羅されて公表されていません。

数量も異なりますし、まったく同条件の仕事もありません。

正しく特記仕様書と内訳を読み取り、単価を積み上げていくしかないのです。

 

官積(官積算)の作り方

官積(官積算)の作り方を確認していきましょう。

官積を積み上げる手順は以下の通りです。

官積見積の作り方
  • ①積算単価があるものから使う
  • ②労務単価から積算する
  • ③材料費から積算する
  • ④単価不明は業者見積

詳しく解説していきます。

官積単価があるものから使う

官積単価があるものから使うことが大切です。

官公庁では積算基準を一部公開しています。

年度ごとに積算基準の歩掛を公表していますので、最新の官積単価をつかみ取り積算しなければ落札できません。

 

まずは最新の官積単価をつかみ、当てはめていくことから積算は始まります。

積算ソフトはかなり時短にはなりますが、すべてを網羅することはできません。

 

官積単価のわからない項目についての積算は、次のステップとなります。

労務単価から積算する

官積単価で当て込めない項目は、次のステップとして労務単価から算定します。

内訳上1式となっていたり、数量が不明確な場合があるのです。

 

労務単価は年度末に設定された労務単価が公表されていますので参照して積算します。

令和2年度 公共工事設計労務単価

令和2年度 設計業務委託等技術者単価

引用~国土交通省

基本的にはどの自治体も最新版の労務単価を基に積算しています

数量に適した人工を積み上げて算定しましょう。

 

材料費から積算する

材料費については最新の物価からの引用されていることが多いので、物価本から最新単価を割り出すようにしましょう。

同項目があっても、優先すべきは各発注者ごとの積算基準です。

 

それでも、積算基準にない項目は物価本から単価が採用されていることが多いのも実情です。

 

物価本は定期的に最新版を購入しないと、正しい官積がつかめなくなります。

最低でも年度に一度は買い替えるようにしましょう。

単価不明は業者見積

官積単価も見つからず、労務単価や材料からも官積がつかめないときには、実際にその項目を施工できる業者に見積を依頼しましょう。

 

見積依頼の際には、実行の見積と発注者がこれくらい積んでいるであろうという官積概算見積をもらうようにします。

 

おそらく発注者も積算基準のない単価は、業者見積を三社程度集めて単価構成をつくっています。

>>三社見積(3社見積)とは?役所に求められる三社見積の意味と作り方

 

役所から三社見積の依頼を受けている業者が分かれば、その業者から取得するとよいでしょう。

分からない場合には、同種の施工可能な業者から見積取得するようにしてください。

官積(官積算)とは まとめ

官積(官積算)とは、官庁の積算基準に従い予定価格を割り出すことです。

これは、公共工事や委託業務を落札する上で非常に重要なことです。

官積を読めない会社はなかなか落札できません。

 

予定価格・最低限価格を読むことが、入札における最大の難関なのです。

ここが官公庁営業の腕が試されるところです。

 

特記仕様書・内訳書・図面を読み解いて、正しい官積がはじけるようになりましょう。

Kidle本出版しました!

ゼネコンへの営業ノウハウを詰め込んだKindle本を出版しました。

ゼネコンへの営業の基本知識から、私の失敗体験や成功体験を含めた実践的な営業ノウハウを詰め込みました。

Kindle Unlimitedなら30日間無料で読めます!

\ 無料体験で読んでみる /