新人の教育は多くの時間を割く大変な仕事です。
教育者次第で新人の成長スピードや仕事の覚え方は大きく異なります。
新人の教育係に向いている人と向いていない人はどこで見抜いたらよいのでしょうか?
正しい教育係の選び方について確認していきましょう。
新人の教育係に向いている人
新人の教育係に向いている人の資質と適正を確認しましょう。
大きく分けて条件は3つです。
そして最も重要なポイントは仕事の面白さを見つけている人を配置することです。
解説していきます。
3年以上実務経験がある人
仕事の全体を理解するには、どんな仕事でも3年程度は必要と言われています。
営業職においても商品知識、市場、流れ、話し方など理解すべきことは沢山あります。
経験不足の社員が間違ったことを新人に教えてしまうと、修正していくのに多くの時間がかかってしまいます。
そのため、実務経験が3年以上の社員が新人教育係として向いているといえるでしょう。
新人の教育係を行うことで、教育者も仕事を再確認し能力アップを図れます。
結果を出している人
結果を出している社員は仕事を理解できている証拠です。
特に営業職であれば数字は顕著です。
逆にどれだけ社歴があっても結果を出せない社員に新人教育をさせても、結果を出せるような育成をできるわけがありません。
新人の教育係は結果を出している人が向いているといえるでしょう。
営業は数字で評価される仕事です。
数字を上げ続けることができている社員の中から、新人教育を行う担当を選定しましょう。
仕事の面白さを見つけている人
多くの会社で新人教育において配慮し損ねていることがあります。
それは、新人に仕事の面白さや興味を持たせることです。
仕事をどれだけ覚えても、仕事を面白いと思えなければ成長はいずれ止まります。
強いモチベーションを持たせられるかが、新人を育てる鍵であり、長く働ける強い社員にするコツでもあります。
仕事の面白さを知り、やる気を持っている先輩の後ろ姿を見て新人は成長します。
そのため、新人の教育係には仕事に対するモチベーションが高く、面白さを見つけている人が向いているといえるでしょう。
仕事の面白さを見つけている人を教育係に配置することが最も重要です。
仕事に興味を持てた新人は自然と仕事を覚え、ぐんぐん成長していくはずです。
⇩合わせて読みたい!営業職の面白さを知っている社員とは?
新人の教育係に向いていない人
新人の教育係に向いていない人の特徴も確認しておきましょう。
これを間違うと新人が伸びないどころか悪い癖がついてしまう可能性もあります。
解説していきます。
管理職直々に指導
管理職である以上、過去に何人も新人を育成してきたことでしょう。
試行錯誤しながら新人教育をし、新人を育成してきたからこそ管理職となっているはずです。
しかし、管理職となった今、新人教育を自ら行うというのはいかがなものでしょうか?
もちろん新人の育成は他の社員よりできるのでしょうが、新人教育をするという機会を一般社員から奪っているということにもなります。
新人教育を全くしないで管理職となることは早々ないはずです。
教育者のスキルアップ、キャリアアップの機会とも考え、管理職自らが専任しないようにした方がよいといえます。
仕事はできるが面白さが分からない人
どれだけ数字をあげていても、どれだけ業務を理解していても、仕事へのやる気や面白さが分からない社員がいます。
数字は自分の給料のためと割り切っているタイプです。
このようなタイプは、営業の効率や内容を教えることはできても、戦略性を高めたり、モチベーションを高めたりする面白さを新人に教えることはできません。
この先輩の背中を見て、どこに面白さを感じているんだろう?
何のために仕事をしているんだろう?と感じて不安になってしまうかもしれません。
このように仕事はできても仕事の面白さが分からない人は、新人の教育係に向いていません。
新人には是非仕事の面白さを教えてあげたいのです。
自分の数字を優先する社員
営業は数字が自分の評価と直結しています。
そのため、新人の教育に割く時間により、さらに忙しくなり数字が下がることを強く懸念する社員もいることでしょう。
ここは、教育係として関わることで自身のスキルアップ、キャリアアップとなることをしっかりと伝え、専属させるようにします。
しかし、それでも自分の数字にこだわるようであったり、個人予算のない管理職がやるべきだというような社員がいます。
そんな社員は出世しないで、ずっとプレイヤーでよいのでしょう。
責任感を持って指導できないタイプですので注意しましょう。
新人の教育係に注意すべきこと
新人の教育係を選んだら、管理職は注意すべきことがあります。
確認していきましょう
教育係と管理職で指示事項が違う
教育係と管理職で指示事項が異なると、新人はどちらに従えばよいのかわからなくなってしまいます。
それでは新人社員は板挟みになり混乱してしまいますよね。
多くは管理職の指示事項に従うべきなのですが、管理職と教育係で考え方の相違がないようにしたいところです。
指示事項の相違があった場合には、管理職と教育係の間でよく打ち合わせをして指示内容の確認を行うようにしましょう。
管理職が教育者を管理することが必要
教育者がどのような指導をしているのか確認するために、新人の日報などは教育者と管理職で共有して報告させるとよいでしょう。
日報を見ながら教育係に対して管理職が指導を行います。
教育者に預ける前に、教育者に育成方針や育成方法を指導しておいて、状況を見ながら適切なアドバイスを送ることが大切です。
教育係も試行錯誤しながら指導していまので、間違いがあるとき以外はあまり多くを注意せず、「任せる」ことで強い組織にすることができるのです。
⇩任せることで組織は強くなります
>>部下に「任せる」ことで組織は強くなる!上手な仕事の任せ方とは?
教育係のフォロー
教育係は管理職でない限り、自分自身の顧客や数字を持ちながら新人教育を担当します。
新人教育のために同行営業をさせても、教育に時間をかけても数字には何も反映されません。
寧ろ、新人教育に割く時間の分手間が増えるのです。
それでも数字は営業である限り求めなければなりません。
そこで、管理職は教育係に対して評価や言葉でフォローしてあげることが大切です。
新人教育はスキルアップ・キャリアアップのために必要であることを話したり、数値目標の緩和などを検討したりして対策を立てるとよいでしょう。
まとめ 新人の教育係に向いている人は仕事の面白さを見つけている人!
新人の教育係に迷うこともあろうかと思います。
ここで、最も重要なのは新人のやる気やモチベーションを引き出すことです。
仕事を覚えることは当然ですが、スタートで仕事の面白さを見つけられると格段に成長スピードは速くなります。
そのため、新人の教育係には仕事の面白さを見つけている人を優先的に配置するようにしましょう。
新人の教育係に向いている人に新人を育成させることが、強い組織作りに大切なのです。
⇩強い組織作りにはマニュアルと育成が重要!
⇩信頼できる部下とはどんな部下?