請求書のミスは営業が起こしがちなミスです。
お金に関わる部分でのミスは大きなクレームになる可能性のあるミスとなります。
そこで、請求で起こりがちなミスにはどんなミスがあるのか?
ミスやトラブルが起こった時にはどのように対処すればよいのかを解説します。
請求で起こりがちなミスやトラブル
請求書はすべてAIで作成することができません。
それは数量変更などの場合もあるからです。
人が作る以上ミスは起こりえます。
では、請求書においてどんなミスが起こりがちなのかをまずは確認してみましょう。
文字入力のミス
文字入力をする箇所が請求書には多くあります。
宛名となる社名、請求日、件名、品名・数量などの項目を文字入力しなければなりません。
見積書のデータを請求書に転用できるようシステム化していれば、誤りは少ないかもしれません。
しかし、請求書は顧客ごとに指定の様式があったり、手書きの請求書を使用したりしている会社もまだ存在します。
文字入力の誤りを、顧客側で修正するのをよしとしない場合には再提出が必要となることもあるでしょう。
金額のミス
請求書で致命的なミスは金額のミスです。
過剰請求や過小請求となった場合には、顧客だけでなく自社の経理などにも迷惑をかけることになります。
エクセル上のセルが壊れていて金額が合わないということもありますし、単純な入力ミスで発生することもあります。
また、数量変更していたのに当初取決めのまま請求書を発行してしまうというミスもあり得ます。
金額のミスは大きなトラブルとなる可能性もありますので、最も注意する必要があるミスといえるでしょう。
請求書送付に関わるミス
請求書が届いていない、担当者で紛失してしまったなどのミスも起こりえます。
顧客側の問題である可能性もありますが、請求書送付のミスは入金日に影響を与えます。
請求書送付のミスが起こる原因は送付先が間違っていた(担当でなく本社に送る必要があったなど)送付住所の間違いには気を付けなければなりません。
請求書送付のミスによっても、1か月単位でズレていきますので送付に関するミスも起こらないようにする必要があります。
締め日・必着日・支払日に関連するミス
法人に対する請求は顧客ごとに請求書の締め日・必着日・支払日が設けられています。
締め日とは毎月の請求サイクルを締める日で、必着日とは請求書の到着期日を示します。
支払日とはお金の支払いをする予定日です。
月末締めの翌5日必着、翌末払いなど請求書の受付期限が顧客ごとにあるのです。
仕事を受注した際には顧客ごとの締め日と支払日を確認しなければいけません。
この締め日・必着日・入金予定日を正しく確認していないと、未入金などの原因となってしまいます。
請求額と入金額が合わないトラブル
会社によっては請求額と入金額に差額が発生する場合があります。
この差額は会費であったり、顧客の勝手な値引きであったり、振込手数料だったりします。
支払い通知として、明細を表記してくれる会社であれば分かりやすいのですが、支払い通知の発行がない場合は確認しなければ差額の理由がわかりません。
入金額の確認は、正確に行わないとトラブルになる可能性がありますので注意が必要です。
>>営業が起こしがちなミスやクレーム。原因と対策を考えよう。
請求ミスの対処法
請求に関するミスをしてしまったときにはどのように対処したらよいでしょうか。
ケースごとの対処法を考えてみましょう。
顧客に確認して共有する
請求に関して起こったミスを顧客に確認し、共有することが大切です。
顧客からの連絡でミスに気付くこともあるかもしれません。
ミスの箇所を正確に確認することから対応は始まります。
書類の不備があるのであれば修正する必要があるかもしれません。
もし金額の差額が発生しているのなら、どうして差額が発生しているかを確認する必要があります。
間違えている箇所と内容を共有してから、どのように対処するかを決めていくことが大切です。
修正して再提出する
必要に応じて、請求書は再提出しなければならないケースがあります。
請求書の再発行をしないと処理できないと指示があった場合には、請求書の再発行を行いましょう。
修正箇所をよく確認して提出することが大切です。
金額・請求日などのミスは特に再発行の原因となりがちです。
ときどき社判の押し忘れなんかもあり得ますね。
顧客側で修正できる場合もあるのでよく相談が必要するようにしましょう。
締めに間に合わなければ、翌月処理
顧客の締め日ギリギリに請求書を送ると、処理の早い月には翌月処理に回されてしまうことがあります。
入金予定日に入金確認が取れないときには、締め日に間に合ったかどうかを疑うこともも必要です。
締め日に間に合っていないときには翌月処理に回されてしまいます。
必要に応じて請求書の到着確認を行ったり、請求書が社内を回っているか確認したりすると防ぐことができます。
基本的には締め日に請求書を用意するのではなく、締め日に到着させるつもりで請求書の準備は進めるようにしたいところです。
謝罪や返金が必要なことも
過剰請求や過小請求など、金額を間違えてしまったときには大きなトラブルとなることがあります。
一旦入金処理まで行った後に、請求金額にミスがあったことが発覚すると顧客に迷惑をかけることになります。
過小請求であれば、もう一度差額分を再請求して処理してもらう必要があります。
過剰請求であれば、自社と相談して返金処理したり、他の仕事との相殺処理をしたりしなければなりません。
営業マンのミスによって起こったミスであれば、関係者にはしっかりと詫びましょう。
返金処理や再請求の処理は関係者に迷惑をかけています。
しっかりと詫びてから処理方法を相談するようにしましょう。
請求ミスを起こさないために
請求のミスを起こさないためにやるべきことを確認しましょう。
予防することがやはり大切です。
事前にメールで確認する
請求書については事前に顧客にメールで送るとよいでしょう。
メールで確認を取ってから郵送すれば、ミスは大幅に減るはずです。
特に出来高請求などは完了請求ではないので、数量確認はお互いでする必要があります。
メールは記録としても残りますのでおすすめですよ。
請求書の到着確認をする
顧客が紛失してしまう、ちゃんと締め日に届いているかを確認するのに、請求書の到着確認をすることもときに必要です。
郵送記録が残っていたとしても、顧客側で紛失してしまうということもあります。
その場合は再請求となり、自社の入金も遅れてしまいます。
必要に応じて請求書の到着確認をすることで、請求書の所在を明らかにすることができるのです。
数量と金額は2重チェック
数量と金額は2重チェックをしましょう。
特に数量と金額が間違えていると大きなトラブルに繋がりかねません。
エクセルの計算式が壊れていることもありますので、PCのモニタ上での確認、紙ベースでの確認が大切です。
特に営業事務に請求書を作成させる場合には要注意ですよ。
請求で起こりがちなミスと対処法 まとめ
請求で起こりがちなミスを改めて整理してみましょう。
- 文字入力のミス
- 金額のミス
- 締め日・必着日・支払日に関連するミス
- 請求額と入金額が合わないトラブル
これらのミスやトラブルが起こると、顧客や自社の経理に迷惑がかかることになります。
特に、金額にかかわる部分のミスには注意したいところです。
返金や再請求といった費用と手間がかかることにもつながりかねません。
なるべく顧客と事前確認を行ってから請求書の処理をするとよいでしょう。