営業管理職にはどんな役割があるかわかりますか?
営業マンから出世して管理職となったときに、何も考えずにプレイヤーとしての仕事を続けていると壁にぶち当たるはずです。
営業管理職としての役割を理解しなければ、このような悩みを抱えてしまうでしょう。
そこで営業管理職に求められる重要な役割を7つ紹介します。
営業管理職の重要な役割7選!
営業管理職の重要な役割をさっそく紹介しましょう。
1つ1つ詳しく確認していきましょう。
①セクション全体の数字を上げ続ける
「名選手、名監督にあらず」というのはスポーツでよく聞く言葉ですが、営業マンにおいてもよい営業マンがよい管理職になるとは限りません。
営業管理職として求められるのは自分個人の数字ではなく、部下含めた全体の数字です。
そして、営業管理職は会社に求められるセクション全体の数字を常に上げ続けなければなりません。
”上げ続ける”というのがポイントです。
単年だけ結果がよくても仕方ないですからね。
営業まんとして個の数字は自分一人の努力で達成できていたかもしれませんが、セクション全体の数字となると自分の努力だけでどうにかなるものではありません。
今いる人材でやりくりする必要があり、どんな人材でも一定の成果が出るように育成しなければいけないのです。
部下を育成し適切な指示を出して、部下を動かすことで全体の数字を底上げしていくのです。
その指示が間違えていたり、指示が毎回異なるようだと部下もついてきません。
部下も人間ですから思い通りに動いてくれないものです。
営業管理職は部下の気持ちや状況も考えて指示を出すことが求められるのです。
②部下のモチベーションをマネジメントする
営業管理職は部下全体のモチベーションを管理する必要があります。
モチベーションの維持と向上は、営業管理職の重要な役割です。
部下のやる気がなければ、数字は上がりません。
そして、部下のモチベーションが下がれば、数字が上がらないだけではなく退職者が続出する可能性があります。
退職者の多いセクションの管理職は会社からも評価されません。
人材確保に関わるコストがかかるからです。
これは自分がプレーヤーだった頃はなかなか考えられないことで、営業管理職が日々苦悩する仕事かもしれません。
部下のモチベーションのコントロールは、自分の心ではありませんので自由に操ることはできません。
自分が一般社員だった頃の上司の良い点、悪い点を参考に考えてみましょう。
③働きやすくなる仕組作りをする
自分が不満に思っていた点やセクションの問題点を改善するための仕組作りをしましょう。
社会の状況は常に変わっていきます。
「もっとこうしたら会社は良くなるのに」
一般社員の頃なかなか改善することが難しかったことも、営業管理職であれば実行することができるのです。
問題点の改善には全力で取り組みましょう。
そのためには部下の意見を吸い上げ、自分の意見を言えるようになることが大切です。
例えば名ばかりの長い会議をおこなっていませんか?
問題点や意見が上がっても大勢の社員がいるので、何も結論が出ずに保留されるということを繰り返しているかもしれません。
私の例を挙げると、営業管理職となったときに各セクション長を集めた管理者会議を開催することを提案しました。
問題点に対する改善策を管理者会議で決定し、支店会議では周知する場としました。
その結果、支店会議の時間は大幅に削減され、意思決定や問題点の改善されるスピードは圧倒的に早くなりました。
今までの慣習に問らわれず悪い習慣は止め、新しいことを始める。
そんな工夫を考えることが営業管理職の醍醐味でもあるはずです。
④セクションのコストと時間を管理する
利益を出すためには数字をあげるだけではなく、支出を減らすことも必要です。
無駄なコストや時間の使い方は改めさせなければなりません。
部下に効率的な仕事の段取りを指導しましょう。
効率的な仕事をさせることで部下の残業を減らすことができます。
残業している部下を早く帰らせることは、残業代の削減というコスト削減の効果があるだけでなく、時間を効率的に使うことを教えることになります。
●抱えている業務をリスト化して期日を決める
●実務の優先順序を決めスケジュールを立てる
この作業を怠っていたり、優先順序のつけ方が間違っている社員は効率的に仕事はできません。
定期的に部下の実務の進捗確認をするとよいでしょう。
⑤自分の代わり(管理職候補)を育成する
あなたが営業管理職としてさらに上のステップを目指すのであれば、自分の代わりとなる営業管理職の候補の育成が必要になります。
会社はあなたが営業管理職としてどれだけ結果を残しても、あなたの代わりとなる人材が育っていなければ、今のポジションに居続けることになります。
まずは自分の代わりとなりそうな部下を選定し、自分の仕事を見せましょう。
信頼できる部下を右腕として自分の補助をさせることで、仕事も捗るはずです。
そして、思い切って「任せる」ことで部下は育ちます。
ある程度の裁量を与えながら自分の後継者を育てるようにしましょう。
ここで注意したいのは、基本的に営業マンは仕事を受注することが仕事です。
管理職の補助作業はプレイヤーとして仕事を受注することに直接的には関わりません。
「まだその役職ではないから、その役職になったらやる」
「自分が数字を上げる時間を奪われる」
というようなタイプの人間は、その役割になったところで対応できるとは思えません。
「自分の後継者(管理職候補)として、働いてほしい」
という明確な意思表示に対して、前向きに行動できる人選をすることが大切ではないでしょうか。
⇩「任せる」メリットとコツに関してはこちらをご覧下さい!
>>部下に「任せる」ことで組織は強くなる!上手な仕事の任せ方とは?
⑥報・連・相を受けて、判断し指示する
営業管理職のもとには多くの報告・連絡・相談がまわってきます。
必要な報・連・相は必ずリアルタイムで部下にさせるよう徹底しましょう。
報・連・相をしやすいように自分自身が意識付けしておくことも大切です。
管理職は忙しいものですが「ちょっと待って」と待たせたりせず、手を止めて話を聞くのが効果的です。
>>話しかけにくい上司から、話しかけやすい上司になるメリットとコツ
そして、自身の経験を活かしてスピード感を持って判断し指示をします。
営業管理職にとって判断力や決断力は重要なスキルです。
部下からの報・連・相の対応で磨いていけるはずですので、積極的に受けるようにしましょう。
また、指示した内容が毎回異なるようだと部下は混乱します。
一貫性を持って、指示できるように自分の中の芯をしっかり持つようにしたいところです。
報・連・相を受けた記憶がなくなってしまうと部下を混乱させることもあります。
メールなど記録に残すことも大切ですね。
⑦部下のミスの責任を取る
営業管理職の重要な役割として「責任を取る」ことも忘れてはいけません。
嫌な仕事ではありますが、お客さんが怒って仕方がない場合やクレームの処理には責任者として謝罪をすることが必要な場合があります。
「自分の手柄は部下の手柄、部下のミスは自分のミス」と考えてクレーム対応をするようにしましょう。
「部下に適切な指示を出さなかった、管理できなかった自分が悪い」
このように考えて行動した方が今後の対策ができますし、部下もついてくるはずです。
プロスポーツの監督が敗北の理由について
「選手はよく頑張った。敗因は監督である自分の責任である」
とコメントすることがありますが、リーダーが責任を負うことで部下はリーダーを信頼するようになるのです。
当然部下には注意をして、問題があったのならば改善させなければなりません。
ただ部下のミスを単純に叱責するのではなく、ミスの原因を正確に把握し、再発防止策を立てる。
クレーム対応し、再発防止策を実行・継続することが大切なのです。
クレーム対応は非常に大変な仕事ではありますが、自分や部下を成長させるきっかけかもしれません。
前向きに捉えて対応しましょう。
営業管理職の重要な役割7選!まとめ
営業管理職としての重要な役割7つを改めて確認しましょう。
営業管理職は一般社員と異なる様々な役割があることが分かりましたね。
あなたは部下よりも経験があって、会社から適正があると判断されて管理を任されているはずです。
求められている役割を認識し、会社側の立場として部下を取りまとめていかないといけません。
自分が頑張ればよいという状況だけはないのはジレンマかもしれませんが、それが逆に管理職としての醍醐味でもあります。
必要な役割を果たして数値目標を達成し続けることができれば、営業管理職としてうまくいくはずですよ。
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