繁忙期や同タイミングの依頼で、既存顧客か新規顧客のどちらかの仕事を断らなければならない場面があるかもしれません。
そのときにどちらの仕事を優先すべきでしょうか?
答えは既存顧客を優先すべきです。
しかし、すべてがそうとは限りません。
「二兎を追う者は一兎をも得ず」とならないよう確認していきましょう。
既存顧客と新規顧客とは?
既存顧客とは
既存顧客とは過去に取引実績のある顧客を示しします。
取引が過去にあるということは信用において大きな意味があります。
前回行った仕事を評価した上で依頼してくれているので、今後の仕事も依頼し続けててくれる顧客であるということです。
特に何度も仕事を依頼してくれている顧客であれば尚更です。
既存顧客は次の仕事の見込み客であるので関係を深め維持すべき顧客といえます。
新規顧客とは
新規顧客とは今までに取引実績のない顧客を示します。
多くの法人営業はシェアの奪い合いを行っています。
つまり、新規顧客はそれまでは別の競合会社に仕事を依頼しており、競合から乗り換えるということを意味します。
営業マンは既存顧客の維持と新規顧客の獲得が常に求められているのです。
既存顧客を優先すべき理由
既存顧客と新規顧客のどちらかの仕事しか受けられないという状況の場合、どちらを優先したらよいでしょう?
繁忙期や同タイミングの依頼など実際に起こり得ることです。
この場合、原則既存顧客を優先しましょう。
その理由を下記に示します。
信用がある
既存顧客は一度取引をしたうえで依頼をしてくれるわけですから、お互いの信用を持って再度取引をすることができます。
既存顧客側は過去の取引実績を評価した上で依頼してくれているわけです。
商品やサービスの良い部分を見てくれているので再度依頼をしているのです。
新規顧客は取引実績がないので一度取引しても良くないと思えばすぐに離れてしまいます。
リピートするということは信用があるということです。
また、受ける側も既存顧客の対応や支払い条件などを理解して受けることができます。
信用は取引する上でお互いのメリットになります。
今後の仕事も見込める
既存顧客は最低でも1回取引している会社ですが、10回以上取引している会社もあるでしょう。
既存顧客はこれまでに取引してきたように今後の仕事も見込める顧客です。
毎回競合と見積比較する会社ではなく、単独一社見積で依頼してくれる顧客は特に大切にしなkればなりません。
既存顧客の中でも毎回依頼してくれるルート顧客は最も大事にすべき顧客です。
人間関係が作られている
何度か取引をしていれば営業マンと顧客の間にも人間関係が形成されていきます。
最後に物をいうのは人間関係です。
それは決めるのが最終的に人だからです。
新規顧客にはこの人間関係がまだありません。
これまでに築いてきた既存顧客との人間関係は大きな財産といえるでしょう。
離れたときに再構築が困難
既存顧客の依頼を断ると競合が参入してくることになります。
困ったときに助けてくれなかったこと、競合も必死で営業してくることなどから既存顧客が離れていく可能性があります。
一度離れてしまった顧客を取り戻すことは大変です。
自社商品の悪い面も知っているので競合と比較されます。
金額も今まで通りとはいかなくなります
競合との見積比較も当然行われますので単価が下がることになるでしょう。
完全に競合に乗り換えられてしまうかもしれませんので、既存顧客を優先したいのです。
既存顧客優先の例外
原則として、新規顧客よりも既存顧客を優先するとしましたが例外もあります。
その例外を上げてみます。
それではどういった場合なのか考えてみましょう。
参入の難しい新規顧客
大手顧客や受付シャットダウンな会社には、参入するチャンスが少ないケースがあります。
そんな会社に参入できるチャンスがあるというのに、既存顧客の仕事で断らなければならないなんてもったいないですよね。
次にそのチャンスが得られるかどうかも分からないのですから、新規顧客を優先することも検討してもよいでしょう。
既存顧客と新規顧客の仕事量比較
既存顧客でも今までの仕事量の少ない会社であれば、新規顧客の今後の仕事量と比較してみてもよいでしょう。
年に1回仕事をくれるかどうかか分からない既存顧客よりも、年に数本仕事をくれそうな新規顧客の方が今後の仕事も見込めます。
必ず既存顧客というわけではなく、今後の仕事量の見込みと比較して考えてみるとよいでしょう。
既存顧客の対応が悪い場合
今までの既存顧客との仕事であまり受けたくない顧客もいたはずです。
工期や納期などの理由を使えば断ることができます。
新規顧客を優先し、対応の悪い既存顧客を断るということも選択肢の一つとしてもよいでしょう。
この場合も既存顧客をしなくてもよいのです。
既存顧客と新規顧客 まとめ
既存顧客と新規顧客、どちらかを選択しないといけない場面というのは出てくるものです。
原則は既存顧客を優先することです。
しかし、例外もあるのでよく検討して判断することが大切です。
今後の仕事量の見込みなどをよく確認して判断するようにしていきましょう。
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