仕事を「教えてもらってないからできない」「教えてもらってないからわからない」という人いますよね。
しかし、「教えてもらってないからできない」という言葉は得てして仕事ができない人が使う言葉です。
なぜ「教えてもらってないからできない」という言葉が出てきてしまうのでしょうか。
また、なぜ「「教えてもらってないからできない」という人は仕事ができないのでしょうか?
その理由を解説します。
「教えてもらってないからできない」状態はなぜ起こるのか?
「教えてもらってないからできない」という状態はなぜ起こるのでしょうか?
考えてみましょう。
日本の学校教育の問題
日本の学校教育にひとつ問題があります。
先生と生徒の立場で、生徒は「勉強を教えてもらうもの」とした考えが根強く残ってしまっているのかもしれません。
宿題をやってきたり、テストでいい点を取ったりすると褒められる。
学校教育は決められた課題についてやり方を教えてもらい、その課題ができたかできていないかで評価されるものです。
小学校から大学までずっとこのスタンスで育ってくると、いざ社会に出たときにも同じように思ってしまうのでしょう。
仕事のやり方は教えてもらうものだと。
仕事も教えてもらうものと思っていれば、教えてもらっていないことはできないと考えてるようになってしまいます。
会社が目的を示していない
会社も仕事を指示するときに目的を正しく示さずに指示することが理由となることも多いです。
「難しい仕事を与えて部下を成長させるため」という目的が後ろにあるのに、「この資料自分で考えて作ってみて」と指示されたらどうでしょう?
「資料の作り方を教えてもらっていないのに作れない」となりますよね?
成長させることが目的であることを会社が説明していないと会社への不信感が募ります。
これは目的をきちんと示さない会社に問題があるケースとなります。
考えることをしていない
正解のない仕事をするときに、考えることを放棄した社員が「教えてもらってないからできない」といいいますね。
例えば、新規プロジェクトのリーダーを任されたして、「教えてもらってないからできない」といわれたらどうでしょう?
そんなリーダーに誰もついていきたくないですよね。
そのプロジェクトを正解にするのがその人の役割であって、正解など誰にもわかりません。
これは「教えてもらってないからできない」のではなく、考えることをしていないという状態です。
「教えてもらってないからできない」という人はなぜ仕事ができないのか?
しっかり教えてもらった仕事を要領よくこなすことができても、「教えてもらってないからできない」という人はそれ以上先には進めません。
会社はこの言葉をいう人を評価しませんし、言い続ける人は得てして仕事ができません。
「教えてもらってないからできない」という人が仕事をできない理由について解説します。
会社は学校じゃない
会社は学校ではありません。
会社は目的を指示したり、基本的なことは指導したりしますが、すべてを教えることは不可能です。
教えてもらう前提で仕事をしていてよいのは入社数か月までで、そこから先は自分で考えて会社に価値を提供しなければなりません。
給料の対価は時間ではなく提供した価値であることを社会人は理解する必要があります。
「教えてもらってないからできない」といったら、自分は仕事ができないと大声でいっているようなものですのでやめておきましょう。
正解に持っていくのが仕事
会社にしても上司にしても、正解など誰もわからないことがあります。
営業マンが「受注確率を高める工夫をしなさい」と上司に指示されたときに、「教えてもらっていないからわからない」といったら叱り飛ばされるでしょう。
過去の経験則から受注確率を高めるパターンをストックして、お客さんに合わせて使っていくことが仕事です。
これができないのであれば、絶対的なストックが足りていないということでもありますし、考えて行動していないということでもあります。
社会人は経験を積んで、考えながら正解に持っていくことが仕事であることを認識したいですね。
絶対に成功する方法などない
絶対に失敗する方法はあっても、絶対に成功する方法などなかなかありません。
それぞれいろいろなケースがありますから、会社も明確な正解を教えることなどできないんですね。
だから、どれだけ仮設・検証・改善をして、パターンをたくさん作っておくかが大事なわけです。
そして、この失敗と成功パターンのストックが多い人ほど仕事ができます。
成功や失敗のパターンを分析してこなかった人は引き出しが少ないので、得てして仕事をすることができないといえるでしょう。
「教えてもらってないからできない」を改善する方法
「教えてもらってないからできない」という人は、どうしようもないかというとそういうわけではありません。
今からでも会社は改善させることができますので、「「教えてもらってないからできない」を改善する方法を解説していきます。
会社は目的を伝えるべき
会社や上司は仕事を部下に指示するときに、きちんと目的を伝えるようにしましょう。
何のためにこの仕事を行う必要があるのか?
仕事のやり方はいろいろな正解があります。
このやり方自体は社員に試行錯誤しながら取り組ませたらいいんです。
しかし、その目的だけは明確にしておかないと部下は会社に不信感を持つことになります。
部下に指示をするときには目的をセットにすることが大切です。
会社は「絶対に失敗する方法」は教えるべき
絶対に成功する方法など誰にも分らないかもしれませんが、絶対に失敗する方法はわかるはずです。
絶対に失敗する方法を教えていないと、失敗する方法の検証をすることになり時間がのムダが生まれます。
例えば「お客さんの前で競合商品をけなしたら受注できない」ことを教えないと、競合商品をけなすパターンを試してみる必要が出てきます。
失敗パターンを共有して土台を作ることで組織はより強くなっていきます。
時間やコストのロスが大きくなってしまいますので、会社は「絶対に失敗する方法」については教えるようにしましょう。
仮説・検証・改善を繰り返せ
会社から目的と失敗パターンを提示されているのであれば、仮説・検証・改善を繰り返して一番いい形に持っていきましょう。
成功まで仮説・検証・改善を繰り返すことが仕事です。
仕事ができる人は仮説・検証・改善を繰り返し、成功パターン・失敗パターンのデータを収集しています。
データが取れるのであれば、それは失敗でもありません。
このように働いていたら、「教えてもらっていないからできない」という言葉はうまれなくなるはずです。
まとめ:「教えてもらっていないからできない」という考えは捨てよう
会社が目的と失敗パータンを指示していない場合は、会社側に問題があるので確認が必要です。
しかし「教えてもらっていないからできない」は、自分は仕事ができませんといっているようなものなので今すぐにやめましょう。
仮説・検証・改善を繰り返しながら、どうにかうまく遂げるのが社会人です。
会社は学校ではないことを理解して、仕事ができる社会人になっていきましょうね。