プロセスエコノミーとは?わかりやすく言葉の意味と考え方を解説します

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マイレポート

プロセスエコノミーという言葉をご存じでしょうか?

何かと話題になっている言葉ですが、なかなか言葉の意味がわかりにくいですよね。

そこで、プロセスエコノミーの意味や考え方についてわかりやすく解説します。

実際にプロセスエコノミーが使えそうな場面や例も紹介しますね。

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プロセスエコノミーとは?

プロセスエコノミーとはどのような意味でどのような考え方なのでしょうか?

実は「プロセスエコノミー」は2020年に新しく生まれた造語です。

プロセス(過程)エコノミー(経済)

マンガサービス「アル」やデジタルデータ販売「elu」を運営するけんすうさんが、初めて言語化した言葉です。(けんすうさんのnote

けんすうさんのnoteを読めばすべて解決するのですが、僕なりにプロセスエコノミーについて解説します。

プロセスエコノミーの意味

プロセスエコノミーとは完成品を売るのではなく、完成品を作る過程(プロセス)を販売する仕組みを指します。

これまではより便利な物、より美味しい物、より安い物が購入されていました。

しかし、インターネットの流通が加速し、口コミの広がる早さや作り方のノウハウが共有されるようになり、品質が均一化され完成品の差別化が難しくなってきています。

どの飲食店も美味しいし、どの洗濯機も綺麗に洗えるし、値段も同じくらいとなってくると、差別化するポイントは完成するまでのプロセスにあるのではないかと。

スタジオジブリの作品は完成したものが届けられますが、宮崎駿監督がどうやって作品を作っているか興味ありませんか?

宮崎駿監督が作品制作している打合せ状況をリアルタイムで見れる券が販売されていたら、購入したい人も大勢いることでしょう。

完成したものはいつでも見れますが、メイキングは完成前にしか見れません。

このように作品の制作過程でマネタイズする考え方を「プロセスエコノミー」と定義しています。

プロセスエコノミ―のメリット

プロセスエコノミーは大きく3つのメリットが考えられます。

プロセスエコノミーのメリット
  • 作品の完成前にマネタイズできる
  • 作品制作の寂しさを解消できる
  • 長期的なファンを獲得できる

作品完成前のプロセスを販売できるようになると、より大きなチャレンジをすることができるようになります。

制作段階で予算を回収できれば予算度外視のチャレンジが可能になるので、作品のクォリティを向上させられるんですね。

また、作品制作の孤独はクリエイティブに携わる人の宿命ではありますが、その孤独を和らげる効果も期待できますね。

そして、制作の裏側を知ることで感情移入してくれれば、長期的なファンとして応援してくれる人も出てくる可能性があります。

このように、プロセスを見せることによる差別化は今後さらに一般化されてくるでしょう。

言語化してきた人たち

プロセスエコノミーの概念を言語化してきた人たちをここに紹介します。

まずプロセスエコノミーの第一人者といえば、キングコングの西野亮廣さんですね。

西野さんのオンラインサロンでは映画「えんとつ町のプペル」などの制作過程の裏側を毎日投稿しています。

月額980円ですが、5万人程度会員がいるので単純計算、月に5,000万円・年間6億円ものお金が動いています。

次に、「プロセスエコノミー」と言語化したけんすうさんは、オンラインサロンや00:00Studio(フォーゼロスタジオ)といったサービスを運営しています。

00:00Studioは作品の制作状況をLIVE配信するサービスで、投げ銭などでクリエイターを応援することができます。

そして、IT評論家の尾原和啓さんは書籍「プロセスエコノミー」で、プロセス販売の現在地とさらに踏み込んだ未来予想をされています。

難しい内容でしたが勉強になりました。

プロセスエコノミーの実例と使えそうな場面

ここからはプロセスエコノミーの考え方をどう転用するかを考えていきます。

実際に成功している実例を踏まえて紹介していきます。

オンラインサロン

最も成功しているビジネスモデルは、キングコング西野亮廣さんのオンラインサロンかもしれません。

2017年に刊行された「革命のファンファーレ」の時点からプロセス販売の価値を評価しています。

実際に映画のメイキングとしての文章だけでなく、歌舞伎やミュージカルでもプロセスエコノミーで成功されています。

オンラインサロンは僕も入っていますが、とても参考になりますね。

クリエイターの作業風景

けんすうさんが運営する00:00Studio(フォーゼロスタジオ)もプロセスエコノミーの実例ですね。

クリエイターの作業風景をLIVE配信しているのですが、意外と需要があるようですね。

確かに自分の気になっているクリエイターが、どうやって作品を作っているのか気になる部分はあります。

僕がブログを書いている手順や様子なんかも、もしかしたら販売できるかもしれません。

BBQ型のイベント設営

完成したご飯を食べることよりも、みんなで野菜を切ったり炭に火をつけたりすることを楽しむBBQ型のプロセス販売も今後が期待されます。

お金を払って自らメイキングに参加する流れです。

学園祭で学校に夜遅くまで残って楽しかった思い出ってお金では買えないんですよね。

お金を払ってでも、イベントのメイキングに携わってみたい需要は見込まれます。

(実際にキンコン西野さんのオンラインサロンでは、イベント設営を手伝える券として販売していたそうです)

メイキングに関われる期間はレアなので、ここを経験できる価値はチャレンジが大きくなればなるほど高まりそうですね。

音楽シーンのプロセスエコノミー

ASAYANから登場したモーニング娘やNiziUなど、音楽オーディションはそこにストーリーが生まれてきます。

ある意味デビューまでのメイキングですよね。

NiziUであればHulu(フール―)が伸びましたし、「Make you happy」のPVは爆発的に見られました。

完成までの努力やチャレンジする様子に共感させることができるのも、プロセスエコノミーの魅力といえそうです。

また、作詞作曲の様子などが販売される未来もあり得そうです。

CDがまったく売れなくなった時代において、バンドメンバーが曲作りをしている様子を見たいという需要は高まっています。

僕自身も好きなバンドメンバーの作曲風景はお金を払ってでも見てみたいです。

書籍のメイキングも見てみたい

書籍についてもメイキングの販売が行われそうそうです。

好きな作家がどのようにアウトラインを引いて、文章を書いているのかってすごく気になります。

丸善ジュンク堂書店オンラインイベントでは著者の対談が配信されていますが、書籍の裏側やメイキングにもやはり価値が見込まれます。

書籍の執筆は時間がかかるので、プロセスエコノミーとの関連付けは難しいかもしれませんけどね。

僕もブログを書いたり、電子書籍を書いたりしているので、転用できる方法は考えてみたいです。

プロセスエコノミーとは?まとめ

プロセスエコノミーとは完成品を売るのではなく、完成品を作る過程(プロセス)を販売する仕組みです。

サービスの差別化が難しくなってきた時代において、生き残っていく戦略のひとつといえます。

自分が持っているサービスとプロセスエコノミーを関連付けて何ができるか?

サービスのクォリティが高いことを前提としたときに、プロセスエコノミーはサービス提供者の課題となるでしょう。