考課面談とは何のために行っているのでしょうか?
どのように行えばよいのでしょうか?
なんとなく考課面談を行って、何も得ることがないという考課面談も散見されます。
正しい考課面談の目的は大きく分けて3つあります。
考課面談について一度詳しく確認しましょう。
考課面談は何のために行うの?
考課面談とは何のために行っているのでしょうか?
まずは考課面談の意味と目的について確認していきましょう。
考課面談の意味
考課面談とは、考課者(直属の上司)と被考課者(部下)で半期または1年の人事考課期間において面談をすることです。
考課面談の結果を踏まえて、最終的な考課者は人事考課を行い会社に報告します。
この報告の結果が直接、給料や昇進の査定に関わります。
考課面談を面倒くさいものと考える人も少なくありませんが、実際には自分をアピールするチャンスでもあります。
給料アップや自分の課題を見つけるチャンスとして前向きに捉えると、考課面談はもっと意味のあるものになります。
考課面談の3つの目的
考課面談の目的は大きく分けて3つです。
これら3つの目的が達成されてこそ、考課面談は意味があります。
今までの面談を振り返ってみていかがでしょうか?
他者評価を共有する
考課者である上司が考課期間の結果を踏まえ部下の評価をします。
会社の評価は自己評価ではなく、考課者による他社評価でなされます。
この上司による他社評価の結果を確認することで、自己評価との差を埋めていくことが今後の課題となるはずです。
自己評価と他者評価を理解することが考課面談では非常に大事です。
定性評価
「定性評価」とは数値化する定量評価に対し、数値化できない評価項目となります。
- 社会常識
- 計画性
- 積極性
- 協調性
- 規律性
- 責任性
大きく分けて、これら6つの項目について自己評価と他者評価を比較します。
この自己評価と他者評価の差を、考課面談では話し合うとよいでしょう。
なぜ、差が生まれているのかが分かると、その評価の差を埋める行動が見えてくるはずです。
⇩定性評価についてもっと詳しく!
>>定性評価とは?会社で評価される人の定性評価項目6つ(具体例付き)
定量評価
定量評価は数値化できる評価項目を指します。
営業で明確なのは受注と売上の数字です。
予算に対する達成率で評価しますので、営業の場合は単純です。
予算達成率が120%以上であればA評価、100~120程度であればB評価など明確な線引きをしておくとよいでしょう。
また、社内外のクレームやトラブル数も定量評価の項目です。
これらを総合的に見て定量評価を決定します。
考課面談では数値化されているので、明確に他社評価が出るはずです。
数字に対する評価を考課面談で確認しておきましょう。
目標評価
目標評価は、前期に立てた目標に対する達成状況を総合的に評価します。
定性目標と定量目標について、それぞれの達成状況を自己評価と他者評価で比較します。
目標の達成率をパーセンテージで評価してみて、その評価を考課面談では共有しておくことが大切です。
自分で目標達成できたと思っていても、考課者の評価は異なっているかもしれません。
結果だけでなくプロセスも大事な評価項目です。
プロセスと結果を他者がどのように評価しているのかを、面談の場ではお互い確認しましょう。
考課面談で目標設定しよう
考課面談で行うべきは評価の共有だけではありません。
次期の目標設定をお互いで確認して設定します。
目標設定をする際のポイントを確認しておきましょう。
目標は数値化する
目標設定には数値化が大事です。
立てさせる目標には明確な数字が入っているか、考課面談で確認しましょう。
漠然とした目標である場合には数値を入れて修正させます。
また、目標やプロセスに関わる数字が大きすぎたり小さすぎてもいけません。
考課面談の場で調整して数値を決めるようにしましょう。
会社が求める目標設定
目標設定の内容が会社が求めることと食い違っているといけません。
考課者として会社として、求めたいことを目標には設定させます。
苦手の克服や伸ばすべきポイントを目標として、事前に指示して目標設定させておくとよいでしょう。
考課面談の場では、被考課者が立てた目標に対して調整をして決定させます。
会社が求める目標とズレがないように目標設定をすることが大切ですよ。
達成できる目標にする
目標は高すぎても低すぎてもいけません。
次の人事考課で目標の達成率が評価項目にもなります。
頑張れば達成できる目標であり、頑張らないと達成できない目標というラインでの設定させます。
ここで、達成が難しい目標が多くなりがちです。
達成ができない目標を立ててしまうと、モチベーションが維持できなくなってしまいます。
考課面談でバランスを考えて目標を設定させましょう。
部下の意見を聞こう
考課面談の場では、考課者と被考課者で本音で話をしたいところです。
部下の意見をしっかりと聞ける場にすることで、部下との信頼関係も深まるはずです。
考課面談だからこそ本音で話す
考課面談は考課者と被考課者のみでの話し合いの場です。
普段の会話の中ではなかなか言えないことも、考課面談の場では本音で話ができるような環境を作りたいところです。
今後の希望・会社に対してい言いたいこと・抱えている問題など、なかなか話ができませんよね。
会社側が改善すべき点を見つけ出せるチャンスでもあります。
部下の不満を吐き出させることもときに必要ですよ。
5年後の自分を想像させる
5年後の自分を想像させてみましょう。
部下が描く5年後の理想像から、逆算して双方が考えることで次のステップの仕事が見えてきます。
実際には、5年後の未来をまったく考えていない部下が多いものです。
自分がどうなりたいか理想がなければ理想には近づけません。
逆算して設計させるためにも、面談の場では部下の理想像について意見をきくとよいでしょう。
話すではなく聞くことに徹する
考課面談の場で、考課者はついつい被考課者に対してアドバイスや説教をしがちです。
「もっと○○したほうがいいよ」
「キミの○○の部分はもっと直したほうがいい」
このような上司からの意見はある程度必要ですが、そればかりだとうんざりしてくるはずです。
せっかくの面談の場ですから、考課者は聞くことに徹し部下の本音を引き出すことに専念しましょう。
考課面談の場くらいは説教の時間はなしにしたほうが、部下のモチベーションは上がるはずですよ。
考課面談の3つ目的 まとめ
考課面談には3つの目的があることを解説しました。
改めて確認してみましょう。
部下にとっては自分の他社評価を知り、自分の意見を話せる大事な場です。
考課面談は特に半期や年に1度程度なので、ある程度納得いくまで話し合えるよう時間を取って行いましょう。