問題解決のフレームワークとして「空雨傘」の思考を用いましょう。
空雨傘といわれても読み方もよくわかりませんし、どういう意味だかもわかりにくいですよね。
そこで「空雨傘」の意味や使い方をわかりやすく解説します。
空雨傘の使い方をマスターすれば、問題点と解決策が見つかりやすいので参考にしてみてください。
空雨傘とは
空雨傘の読み方はそのまま「そら・あめ・かさ」と読みます。
「くうう・・」「からさめ・・」と読みそうになりますがそのまま読めば大丈夫です。
「空雨傘」は問題解決のフレームワークとして、外資系コンサル会社のマッキンゼーなどでも使われている思考法です。
まずは空雨傘の言葉の意味や考え方について確認してみましょう。
空雨傘の意味
空雨傘とはわかりやすくいうと問題解決のプロセスを一言で表している言葉です。
問題解決の順番は空(現状認識)→雨(現状分析)→傘(解決方法)と順番に考えることで、論理的に解決方法を導くことができることを意味しています。
空は事実(現状認識)
空は事実(現状認識)を表しています。
空が曇っていること、これは事実ですよね。
問題が複雑化してくると事実と推測や主観がごちゃ混ぜになってしまうことがあります。
問題解決をするときに一番最初に行うことは事実確認であるわけですね。
クレームが起こったときに報告を受けると思いますが、主観や推測を交えずに事実だけを整理することが大事であることを示しています。
雨は解釈(現状分析)
雨は事実に対して解釈(現状分析)を表しています。
空が曇っている状態を見て、「雨が降りそうだな」と現状分析をします。
問題が起こったときには事実に対して、問題がどこにあるのかを探すことが次のステップとなります。
お客さんが怒っている事実(空)に対して何に対して怒っているのか(現状分析)?をすることが大切であることを示しています。
傘は行動(解決方法)
傘は事実を解釈した上で、どう行動するか(解決方法)を示しています。
空が曇っている(事実)→雨が降りそうだ(解釈)→傘を持っていこう(行動)
この手順で考えることで、正しい解決策を導くことができるというわけです。
正しい手順を踏まないと傘を持っていこうと行動はできません。
空雨傘の使用例
空雨傘を事例ごとに使ってみましょう。
空雨傘のフレームワークを使わなかった場合と合わせて考えてみるとわかりやすいですよ。
空雨傘を使わなかったクレーム対処失敗例
先日そちらで買った洋服が不良品だったんだけどどうしてくれるの!
申し訳ありません。
不良品ならすぐ交換します。
ここで、事実確認をせずに同じ洋服と交換したのですが、また同じクレームが届きました。
届いた洋服もまた不良品じゃないの!どうなっているの!
極端な例でしたが、事実確認をせずに解決しようとすると失敗することがあります。
不良品だと思っていた洋服の事実(空)を確認してみると、ボタンのかけ方をただ間違っていていただけでした。
これは空(事実)の確認不足ですね。
空雨傘を使ったクレーム対処成功例
先日そちらで買った洋服が不良品だったんだけどどうしてくれるの!
申し訳ございません。
どの商品がどんな状態かお伺いできますでしょうか?
空(事実確認)
型番のカーディガン何回やってもボタンがかからないのよ。
力を入れてもかからないから不良品でしょう。
(Aのカーディガンは裏からボタンを通すタイプだ)
雨(現状分析)
こちらは裏側からボタンを通すタイプの商品となっています。
ご説明不足で申し訳ありません。
もし使いにくいようでしたら返品も承ります。
傘(解決策)
不良品であると申し出に対し、どのような状況なのかを正しくヒアリングしていれば、ボタンのかけ方を教えるだけで解決できた問題です。
空→雨→傘の手順で考えることで、落としどころが見つかる可能性が高まるわけです。
空雨傘を使わなかった会議失敗例
Aの商品が売れないから広告戦略を考えよう!
テレビCMを利用しましょう
Aの商品が売れない理由を認知度だと決めつけて、認知度を獲得しに行って失敗してしまった例です。
事実(空)はAの商品が売れていないということだけで、どこに問題があるのか(雨)を深堀しないと傘(解決策)は見えてきません。
空雨傘を使った会議成功例
Aの商品が売れない。空(事実)
どこに問題があると思いますか?現状分析(雨)
競合〇社の類似商品の機能とコストが優れています。
機能かコスト面での差別化が必要ではないでしょうか。傘(解決策)
問題点がどこにあるかを正確に分析するからこそ、解決策は見えてくるんですね。
会議の場でも空雨傘の思考は非常に使えるので、結論が出なくなってしまったら、空雨傘を思い出して整理してみるとよいでしょう。
問題解決の空雨傘とは?まとめ
空雨傘(そら・あめ・かさ)は外資系コンサル会社のマッキンゼーでも使われる、問題解決のフレームワークです。
空→雨→傘の順番で考えることで、正しく解決方法を導くことが可能になります。
クレームや会議の場でも使えますので「空雨傘」の思考法を試してみて下さいね。