単価見積(たんかみつもり)は上手に使えていますか?
営業をしているとお客様から「単価見積持ってきて」といわれることがあるはずです。
そこで単価見積の上手な使い方と注意点を解説します。
単価見積の使い方ひとつで戦略性が高まりますので覚えていきましょう。
単価見積とは?
単価見積とは何か?
単価見積はどんなとき使えばいいの?
そんな単価見積の基本から解説していきます。
単価見積とは何か?
単価見積(たんかみつもり)とは単価見積書の略です。
一般的に見積書は、見積条件を打合せして条件に則した内容で作成します。
単価見積は見積条件を詰めずに、数量を入れずに作成します。
まさしく単価だけの見積もりですね。
総計も値引きも出てこないので具体的な金額が出ませんが、お客様が数量を当て込んでみて概算金額をはじくことができます。
単価見積はどんなとき使うの?
単価見積には大きく分けて2つの目的があります。
- お客様が概算金額をはじけるようになる
- 取扱商品のリスト代わり
単価見積はお客様が欲しい場合や営業初期段階に使います。
毎回渡すのではなく、営業ツールとして必要な場合を見極めたいところです。
単価見積の効果
単価見積を欲しいというお客様に渡すことでニーズに応えることができます。
営業はお客様から感謝されることで信頼関係を深めることができます。
また、取扱商品のリストして使えば、必要なタイミングで見積依頼をもらえる可能性があります。
取扱商品のリストとしての効果が営業ツールとして使いたいところです。
単価見積の上手な使い方
単価見積は必ず毎回渡すべきではありません。
- お客様が概算金額をはじけるようになる
- 取扱商品のリスト代わり
単価見積の効果を利用して、お客様に提示する上で上手な使い方を紹介します。
単価見積で取扱商品を思い出してもらう
取扱商品が多い場合は単価見積で提示するのが効果的な場合があります。
口頭で「こんな商品が、こんな商品が…」と説明しても覚えていられません。
しかし、単価見積で取扱商品をリスト化して、ざっくり概算金額がわかるようにして渡しておくと必要な時に思い出してもらえる可能性があります。
単価見積はスキャンなどで取っておいてもらいやすので、「この前営業に来た会社に見積頼んでみるか」となるのです。
取扱商品が多い会社は単価見積が効果的ですよ。
お客さんのニーズに応える
お客様から単価見積をもらえるか相談されることがあります。
これは、概算金額をお客様自身ではじけるようにしておきたいということです。
特定の商品の単価見積はあまり出したくない場合もありますが、ニーズに応えることで恩を売ることができます。
恩を売ることは信頼関係に繋がり、次の仕事に繋がります。
信頼関係を作れるチャンスとして単価見積を用意しましょう。
最安単価で安く見せる
単価見積は細かく作ると値引きを入れられないので高く作ってしまいがちです。
しかし、安く見せる作り方もあるので紹介しますね。
- 項目は細かくしない
- 最安価格○○円~
- 条件付けはしておく
詳しく解説します。
項目は細かくしない
単価見積は足りない項目を作っておいたほうがよいです。具体的な見積を頼むときには直接依頼しないとわからないようにしておくことがポイントです。そのためには項目は細かくしないで概算が出せる程度にとどめておくようにしましょう。
最安価格○○円~
安く見せるために一番安い規格で○○円~として表記しましょう。単価見積は安そうだなと惹きつけることが大切です。高そうだなと思われる見積だと依頼すらきませんからね。
条件付けはしておく
単価見積は条件によって値段が変わるということを明確にしておいたほうがよいですね。条件が悪ければ高くなる、よければもっと値引きできるという変化の幅を持たせておきたいところです。
単価見積の注意点
単価見積を作る上で注意点も覚えておきましょう。
- 割高な印象を与えてしまうことがある
- 高い見積が出せなくなる
- 具体的な見積依頼が減る
単価見積にはこんな注意点があるので、ケースバイケースで用意したほうが得策です。
詳しく解説していきますね。
割高な印象を与えてしまうことがある
安い単価で提出してしまうと後で単価を上げられなくなってしまいます。
ですから、単価見積は通常の値引きなしの単価とすることになりますね。
ここで概算を計算すると、値引きがない分割高な印象を与えるような金額が算出されます。
具体的な見積で値引きすると表記していても、割高そうだから実際の見積は頼まなくてよいかと判断されてしまうこともあるのです。
高い見積が出せなくなる
安い単価見積を出してしまうと今後高い見積もりが出せなくなってしまいます。
通常の単価より下げた単価見積を提出するのは注意しましょう。
なかなか攻略できない会社には安めの単価見積を用意することもあるかもしれません。
通常の単価と異なる単価見積を作ってしまうと、仕事がくるようになっても単価を上げることが難しくなります。
また、その単価見積で出したことも忘れないように注意しましょう。
具体的な見積依頼が減る
お客様自身でも積算できるような単価見積を渡してしまうと、具体的な見積依頼が減る可能性があります。
これは損なんですよね。
頼まれる回数が多いほど恩を売る機会となります。
単価見積だけでは積算が難しいような条件付けを付けて、具体的な見積は定期的にもらえるような工夫はしておきましょう。
単価見積とは?まとめ
単価見積は数量を入れない単価のみの見積書です。
- お客様が概算金額をはじけるようになる
- 取扱商品のリスト代わり
このような効果があるので、状況に応じて使い分けすることが大切です。
- 単価見積で取扱商品を思い出してもらう
- お客さんのニーズに応える
- 最安単価で安く見せる
単価見積の上手な使い方をマスターして、具体的な見積依頼を増やせるよう工夫していきましょう!