値引き交渉のコツをつかめ!営業マンに必要な交渉テクニック

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営業

値引き交渉のコツをつかむことは受注を決める大きなカギです。

相手の希望額と提示額をどうマッチングさせるかは営業マンの腕次第です。

交渉テクニックを駆使して落とし所を見極める。

これこそが営業マンの醍醐味であり、必要なスキルではないでしょうか。

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値引き交渉の種類

値引き交渉がくるということは悪いことではありません。

それが値引き交渉のスタートラインでありコツの1つです。

なぜなら、依頼しようという気持ちがないわけではないからです。

 

金額が合えば依頼しますよ」という意味が含まれています

 

ここで、値引き交渉にもいくつか種類があることに注意しなければなりません。

金額を下げれば受注できそうだと安くしすぎたり、甘く考えて値引きして失注することもあるものです。

 

どんな状況で値引き交渉が来ているのかを把握することが大切です。

値引き交渉の種類
  • 単独一社交渉
  • 複数社交渉
  • 単独か複数か分からない場合

値引き交渉がくるときには大きく3パターンに分けることができます。

まずは、これらの種類による違いを確認していきましょう。

単独一社交渉

単独一社での値引き交渉とは、明らかに他の競合と話していない場合やルート顧客がこれに当たります。

 

明らかに他の競合と話していない場合はなるべく高い金額で受注したいところ。

ルート顧客は今までの相場を崩さず維持したいところです。

 

さらに細分化して確認してみます。

依頼するけど少しでも安くしてほしい

相場も原価もよくわからないけど、とにかく少しでも下げてくれないか?という交渉です。

この依頼ありきでの値引き交渉は、営業にとって最も楽な交渉です。

 

頼む前提で値引き交渉されているなら大きく下げる必要はありません。

元々依頼ありきでの見積依頼であれば高めの見積を提出しているはずです。

気持ち分くらい値引きをしてあげても通常単価以上となるのが望ましいでしょう。

相場と原価はつかまれている

ルート顧客であれば相場や原価をつかまれていることもあります。

大きく相場や過去の見積から外れてしまうと信用を失うことになりますので、毎回同じくらいの単価交渉になります。

 

その都度、値引き交渉が発生するので徐々に単価が下がってきてしまいがちですが、落とし所を踏まえて若干高めから交渉していくことが大切です。

指値で限界値を探る

「予算がこれだけしかないんだけど」

「この金額でできる?」と最初から指値で交渉される場合です。

 

指値交渉はなかなか単独一社交渉としては厳しい交渉になります。

希望にのれば間違いなく仕事にはなりますが、こちらとしては厳しい金額でつきつけられることが多いものです。

 

値引きを断って競合に声をかけられるということになると最悪です

 

ルート顧客に競合参入だけは避けたいですよね。

金額と条件面のすり合わせが最も大事なケースとなります。

金額を詰めなければ依頼主も仕事にならない

単独一社での値引き交渉であっても、安くしないと依頼主すらも仕事が取れない場合があります。

これは、依頼主自体も仕事が内定しているわけではない状態です。

 

依頼主の受注が無ければ結局仕事にはなりません。

この場合もある程度金額をつめておくケースといえるでしょう。

複数社交渉

複数社で見積を取っているときの値引き交渉は金額を見誤ると失注します。

仕事を受注したいのであれば、基本的には原価から追ってギリギリのラインを攻めるしかありません。

 

顧客側も金額を安くしたいと思うのであれば金額比較を行うことが大事ではあります。

ただし、営業側としても毎回金額で競わせる会社は単価が安く、今後も金額ありきで守ってくれない会社であるということです。

 

仕事にならなくても仕方がないと割り切り、継続すべき会社であるかどうかの見極めが必要です。

一発勝負パターン

一発勝負だから」という顧客もいます。

一度見積を複数社集めて、条件面を同じ状態にしたうえで各社競わせます。

 

この場合、どこを使ってもよい、一番安い会社を使うという意味が込められています。

 

サービスや営業の質が同程度の場合は気持ちよくお金で決めようということです。

金額で負ければ当然仕事にはなりません。競合の情報から営業マンがお金を読むしかありません。

入札も一発勝負パターンですね。

下げ合いをさせるパターン

B社に対し「A社は10万円だけどどうする?」

B社「9.5万円まで下げますのでお願いします」

A社に対し「B社は9.5万円までさげてきたけどどうする?」

A社「9万円まで下げますのでお願いします」

B社に対し「A社は9万円まで下げてきたけど・・・・」

金額の下げ合いをさせる顧客がいます。

顧客としてはお金は最安値で頼めるかもしれませんが、営業マンが仕事をしたくないタイプの顧客です。

 

毎回下げ合いを強いられるのであれば、うまみの少ない会社ですので付き合い自体を見直すことも検討してもよいでしょう。

単独か複数か分からない場合

見積依頼段階では単独交渉か複数交渉かわからない場合があります。

単独交渉のつもりで高い見積で交渉していたら、実は競合でも見積を取得していて金額負けするということがあり得ます。

 

逆に、単独で依頼するつもりがあるのに、他の競合からも見積を取っているかを直接的に問い合わせるのは藪蛇となったり、印象が悪くなったりすることもあります。

 

他の競合からも見積を取っているかうまく引き出さないといけません。

競合がいるかいないかでは交渉の仕方が大きく変わるのです。

値引き交渉のコツ

営業マンは色々な交渉テクニックを使って、落としどころを見極める必要があります。

ここでは、値引き交渉のコツを確認していきましょう。

値引き交渉のコツ
  • 顧客の立場に立って考える
  • 小さい値引きで様子を見る
  • 少し時間を置く
  • 指値を聞く
  • 競合との差を確認する
  • 条件面の調整で落とす

顧客の立場に立って考える

自分が顧客の立場だったらと考えてみることは大切です。

単独一社交渉でもクロージングは気持ちの良い落とし所としてほしいと考えるはずです。

 

最後は人対人ですので、落とし所は希望に沿ってくれたとなったほうが好感を持ち、次回につながります。

 

「少し値引きできますか?」に対し

「値引きは難しいです」→「仕方がないね、それで頼むよ」よりも

 

「〇円引きでいかかでしょうか?」→「ありがとう、それで頼むよ」

の方がクロージングとしては良いのは明白です。

 

値引き交渉の際には、顧客の立場に立って一度考えてみるようにしましょう。

営業のクロージングとは?失敗例から正しいクロージングの方法をつかもう

 

小さい値引きで様子を見る

単独交渉に限られますが、交渉は最小限からスタートすることが基本です。

まずは小さい値引きで様子を見ましょう。

家電量販店の例で考えてみます。

 

¥150,000の冷蔵庫(¥120,000まで値引き可能条件)の例

客 「いくらまで値引きできる?」

店員「¥145,000でいかがでしょうか?」

客 「もう少しなんとかならないの?¥120,000とか」

店員「¥120,000は厳しいですね」電卓を打って「¥140,000でいかがでしょうか?」

客 「あと一声お願い」

店員 電卓を打って「では¥138,000でいかがしょうか?」

客 「じゃあ、それで購入するよ」

いきなり限界価格まで下げる必要はありません。

小さい値引き幅から徐々に寄せていくのが交渉テクニックです。

 

合わせて読みたい!受注できる最大価格を見抜くコツに関する記事

>>高い見積でも通せる場合がある!情報弱者と情報強者を仕分けよ

 

少し時間を置く

値引き交渉において即答は避けたいところです。

即答するとまだ交渉の余地があると勘ぐられてしまいますので注意しなければなりません。

 

少し時間を置くのが交渉テクニックです。

時間を置く交渉テクニック
  • 考える
  • 電卓で計算する
  • 資料を精査する
  • 上司と相談する
  • 電話なら一旦切って折り返す

これらの仕草はフリでも構いません。

 

本当の落とし所は最初から考えているはずです。

時間を置いてから落し所に向けて、すり合わせをしていきましょう。

指値を聞く

複数社交渉における抜け駆けで「指値を聞く」という交渉テクニックがあります。

即決してもらえる価格を提示してもらい、その価格に乗れれば無事受注となります。

 

交渉過程の中である程度よい交渉ができていないと難しい部分がありますが、他の競合よりもリードしている実感があれば使ってもよいでしょう。

 

見積提示額に対し競合の見積も揃っている状況として

「この価格なら即決していただけるという価格はありますか?」

「競合の〇円以下にしてくれたら即決しますよ」

というように、直接的に聞いてもよいです。

 

ただし、交渉プロセスがよくないと印象を悪くする可能性がありますので見極めが必要です。

競合との差を確認する

複数社交渉において、各社見積がそろった状態で値引き交渉は始まります。

一度の提示額に対し競合とどれぐらいの差があるのか?

今何番手かといった状況確認をしなければ、金額を詰めることができません。

 

各社1回目は様子見、2回目の見積勝負というケースも少なくありません。

2回目の勝負に向けて必要な情報を確認することが大切ですね。

条件面の調整で落とす

値引き交渉はお金だけの交渉だけではありません。

条件面のすり合わせをすることで受注に近づけたり、有利にしたりすることができます。

 

「予算〇万円しかないんだけど」

という指値交渉の場合であれば、希望の金額まで下げる代わりに、

〇〇は支給して下さい

〇〇は行いません」とこちらの条件を呑んでもらいます。

 

手間や作業量の減少で合意できるのならば、金額は指値に合わせるというのも交渉テクニックです。

 

また、複数社交渉において金額は〇万円だがオプションでAやBを付けます、というのも交渉テクニックです。

お金だけではない条件付けが可能であれば有利になりますね。

 

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>>営業の正しい見積書の作り方とは?原価の把握がスタートライン!

 

値引き交渉のコツ まとめ

値引き交渉における営業テクニックを磨くことは、受注確率を向上させるだけでなく、有利な条件を呑ませたり、気持ちよく仕事ができたりします。

 

値引き交渉は毎回同じというわけではありません。

人対人で行わる以上ケースバイケースでの使い分けが必要になります。

 

是非、値引き交渉のテクニックを理解し、駆使して経験することで交渉スキルを磨きましょう