定量目標とは何か聞かれて明確に答えられますか?
人事考課で毎回、目標設定を行う企業も少なくありません。
個人が立てるこの目標には定性目標と定量目標の2種類があり、正しく立てられていないケースが目立ちます。
そこで人事考課で差がつく正しい定量目標の立て方について解説します。
定量目標と定性目標
定量目標と定性目標の2つを立てることが大切です。
まずはそれぞれの意味について確認していきましょう。
定量目標とは
定量目標とは数値化できる目標を指します。
例を挙げてみましょう。
- 予算を達成する
- クレームをゼロとする
- コストを20%削減する
このように数値化できる目標を定量目標といいます。
数値化することで具体的な達成状態がわかりやすくなりますね。
定性目標とは
定性目標とは定量目的とは逆に、数値化できないことについての目標になります。
数値化できない社会性や責任性などについて、達成状態をイメージして立てる必要があります。
定性目標をわかりやすくいうと「○○な状態になっている」という目標です。
苦手項目の克服や自分の理想の状態を達成状態とすることが大切です。
定性目標は行動目標といわれることもあり、目標の大事な指針となります。
⇩もっと定性目標について詳しく!
>>定性目標とは?人事考課における正しい定性目標の立て方【今さら聞けない】
定量目標を立てる理由
定量目標はなぜ立てる必要があるのでしょうか?
定量目標を立てる理由は数値化した目標を立てないと、どこを目指したらよいか分からなくなるからです。
漠然とコストを削減するという目標を立てても、どこまで削減したらよいのか分からないと努力も継続も難しくなります。
努力や継続は目標があるからできるという一面もあります。
定量目標はそんな人の感情的な要素を後押しする役目を持っているのです。
正しい定量目標の立て方
定量目標を立てるときどのように立て方について解説していきます。
定量目標を正しく立てるには、定量目標➡達成方法➡スケジュールの順に逆算して立てることが大切です。
詳しく確認していきましょう。
達成状態を数値化する
定量目標の立て方で最も重要なのは達成状態の数値化です。
達成状態をどこに置くかから達成方法や期日設定を考えていくのです。
>>数値化が目標や指示には超大事!普段から数字を使おう(会話例付き)
営業マンであれば個人予算の達成を目標にすることが多いでしょう。
営業職は予算という数字にこだわり続けなければなりません。
営業管理職であれば、営業全体の数字にこだわる必要があります。
営業は予算を何%達成できるかを中心に考えるとよいかもしれません。
達成方法を明確にする
定量目標を立てたら、次にどのようにして達成するのかを考えます。
この達成方法が非常に重要です。
達成方法は「何をどれだけ行うのか」を明確にしておきましょう。
予算達成という目標のためには、折衝本数や見積本数の分母を増やす必要があったり、折衝の精度を高めたりする必要があります。
予算達成のための課題がどこにあるかを考え、定量目標達成のために何が必要なのかを考えるのです。
例を挙げてみましょう。
「17:00~18:00は電話営業の時間とし1日平均10本以上電話営業を行う」
このように「どれだけ行うか」は数値化したり、明確にすることが大切です。
スケジュールを立てる
定量目標と達成方法を立てたあとには、スケジュールを立てるとよいでしょう。
「いつまでにどの程度」できているかを逆算してみます。
スケジュールについても数値化が重要です。
「3か月時点で月平均見積25本提出」というように、数値化しておくことで進捗確認と修正をかけることができます。
「いつまでにどの程度」を逆算して計算してみましょう。
>>「忙しい!」「時間がない!」を解決するタイムマネジメントの極意!
定量目標を立てる際の注意点
正しく定量目標を立てないとうまくいきません。
定量目標を立てる際の注意点を確認してみましょう。
意識や精神状態の表現は使わない
よく定量目標や達成方法に、意識や精神状態の表現ををいれているケースが目立ちます。
- ~を頑張る
- ~に気を付ける
- なるべく~する
これらの表現は使う人によって異なります。
自分が頑張っているつもりでも、周りが頑張っていると評価できるかは違うのです。
意識や精神状態は程度が漠然としているので、使わないようにしましょう。
実現可能な最大の数値を使う
目標にする数字は甘すぎても、厳しすぎてもよくないので注意しましょう。
目標数字が甘すぎれば、達成したところで成長できませんし評価もされません。
目標数字が厳しすぎれば、目標達成が難しくなりやる気を失いかねません。
実現可能な最大の数値を狙って定量目標を設定することで、モチベーションを維持しつつ達成感を得るのです。
甘すぎず厳しすぎずの数字を使うようにしましょう。
進捗確認ができるようにする
スケジュール設定において、進捗確認ができるようにしておきましょう。
「いつまでにどの程度」という段階をいくつか設け、期間内の進捗確認を定期的に行うことが大切です。
予定通りに進んでいれば同じペースを維持すればよいですし、遅れていればペースアップの必要があります。
定期的な確認ができないと、いつの間にか目標の期日になってしまいます。
進捗確認をすることで自分の達成率を確認しながら進めましょう。
正しい定量目標の立て方 まとめ
定量目標とは数値化できる目標を指します。
営業マンは数字で評価されるため、予算の達成を中心に考えるのが得策といえるでしょう。
定量目標を正しく立てる際には、定量目標➡達成方法➡スケジュールの順に逆算して立てることが大切です。
- 意識や精神状態の表現は使わない
- 実現可能な最大の数字を使う
- 進捗状況が確認できるようにする
これらに注意しながら、正しく定量目標を設定し達成させていきましょう。