建設業といえば現場で休みが少なく大変そうなイメージもあるかもしれません。
しかし、建設業の営業はホワイトカラーでスーツを着てオフィスワークと客先まわりが多い仕事です。
建設業の営業はどんな仕事をしているのでしょうか?
建設業の営業マンの仕事内容と向いている人について紹介します。
建設業の営業とは
建設業の営業とはどんな仕事でしょうか?
建設業も幅広いので業種によって多岐にわたります。
建設業の営業もいくつかに分類されますので、分類して考えてみましょう。
公共工事と民間工事
建設業は公共工事と民間工事に大きく分類されます。
公共工事の発注者は国や都道府県・市区町村といった官公庁です。土木工事はほとんどが公共工事ですね。
公共工事の営業は役所の入札に対する積算と官庁への指名獲得営業が中心となります。
民間工事はマンション建築やテナントビルといった、建築工事の受注を獲得しにいくことが主となります。
顧客はデベロッパーなどの不動産開発業者から、地主などの個人まで多岐にわたります。
一般的に民間工事の建設営業のほうがきついといわれています。
建設会社にとっての顧客
営業の仕事は顧客から案件を受注してくることです。
営業先となる顧客は多岐に渡ります。
建物を建築しようとする法人・個人が顧客となりますが、会社の得意分野によって顧客はさまざまです。
工事の専門性
建設会社は専門工事業者を取りまとめるゼネコン(総合請負者)から、特殊工事や調査工などを行う数多くの専門工事業者で成り立っています。
>>ゼネコンとは何の略?ゼネコンの意味と定義をわかりやすく解説します
扱っている商品やサービスにより顧客は変わります。
得意な商品により、顧客は変わるんですね。
マンション建築が得意なゼネコンもあれば、ビル建築が得意なゼネコンもいます。
工事の専門性によって営業もスタイルは大きく変わるのが建設業の営業です。
建設業の営業マンの仕事内容
建設業の営業マンの仕事内容はどんな感じでしょうか?
建設業界の営業に共通する仕事内容を紹介します。
見込み顧客へのアポ取得
建設業における新規営業の基本は見込み顧客へのアポイント取得です。
既存の人脈からの紹介や仕事のありそうな法人・個人のリストに電話して、打ち合わせのアポイントを取りにいきます。
受注活動のスタートとなるテレアポや飛び込み営業は建設業の営業にも当然あります。
ただし建設業は顧客の幅が広いので、新規営業とルート営業のバランスはマチマチです。
対個人営業(BtoC営業)ほど新規営業が必要で、対法人営業(BtoB営業)ほど既存顧客が多くなります。
BtoB営業・BtoC営業について詳しくは>>BtoB営業とBtoC営業の違いとは?【分かりやすい比較表付き】をご覧ください。
見積と条件確認
建設業は1業務当たりの金額が大きな仕事です。
単独一社で決めてくれれば話は簡単ですが、見積比較されやすい仕事です。
そこで建設業の営業は他社との差別化が重要になってきます。
顧客と条件確認を行い、営業マンは見積を作成します。
見積は金額だけではなく、提案内容で差がつきます。
見積項目がまったく同じではないからこそ、提案力が建設業の営業マンには必要になってきます。
現地踏査と周辺環境
建設業の仕事は場所に根差した仕事です。
場所ごとに地質条件は異なりますし、近隣住民の反応も異なります。
現地踏査や周辺環境の状況を確認することも営業の大事な仕事です。
工事中のクレーム対応を営業が行うケースもあります。
施工箇所へも足を運ぶことは増えるでしょう。
ここは建設業の営業独特な仕事かもしれません。
現場への引継ぎ
無事受注までこぎつけたら、現場への引継ぎまでが営業の仕事です。
顧客と取り決めた内容に漏れがないように社内打合せを行います。
営業職と技術職がすみ分けされている会社ほど社内営業も必要です。
工期・金額・条件面をしっかり詰めておかないと、社内で技術職との衝突が起こることもあります。
完了時の清算までは現場の管理となりますが、途中顧客からの要望は営業に届くこともありますので、技術職とのコミュニケーションは密にしておきましょう。
建設業の営業マンに向いている人
建設業の仕事内容を踏まえて、建設業の営業マンに向いている人はどんなタイプでしょうか?
特に建設業界向きといえるような3つのタイプを紹介します。
粘り強い人
建設業界の営業マンは粘り強い人が向いていますね。
高い買い物ですから、1度の打ち合わせで受注が決まることなどなかなかありません。
スタートのアポイントもなかなか簡単には取れないかもしれません。
ここですぐ諦めたり、嫌気が指してしまったりするようでは受注は難しくなります。
粘り強く交渉できる人のもとに仕事は集まってきます。
建設業界は古い体質の顧客も多いので、粘り強く強いメンタルを持っている人が向いているといえそうです。
クライアントに寄り添える人
建設業の営業は密にクライアントと打ち合わせが必要になります。
規格化された商品ではなく、その場所・条件に合わせた施工が必要だからです。
クライアントの求めるニーズもさまざまです。
このニーズにどこまで寄り添えるかが受注を決めます。
クライアント自体も気づいていない潜在ニーズを汲み取ることができるか。
クライアントに寄り添うことが建設業の営業には求められます。
コミュニケーション能力がある人
コミュニケーション能力はどんな業界の営業職にも必要です。
当然建設業の営業にも必要になってきます。
顧客だけではなく、社内調整も必要になってきます。
人脈を広げる力も大切です。
また建設業の営業は1回で終わりということではなく、比較的連続性のある仕事です。
営業と顧客が人間関係でつながることでビッグプロジェクトに繋がることも少なくありません。
コミュニケーション能力がある人ほど建設業の営業には向いていますね。
仕事の適性は自己分析ツールを試してみることがおすすめです。
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建設業の営業とは?まとめ
建設業の営業は基本となる見込み顧客へのアポイント取得・見積と条件確認が中心となります。
場所に特化した仕事である分、現地踏査や周辺環境の調査も必要です。
技術職との引継ぎ・連携も仕事です。
すべての営業職に共通する仕事と建設業ならではの仕事。
建設業の営業は会社のスタンスによって大きく仕事内容が変わりますが、営業と独自の仕事が共存仕事といえますね。