災防協(さいぼうきょう)とは災害防止協議会の略です。
土木工事や建築工事の現場で定期的に行われています。
この災防協とは何のために、どのように行われているのでしょうか?
災防協をネットで検索してもわかりにくい言葉ばかりが並びます。
そこで災防協について簡単にわかりやすく解説します。
災防協(災害防止協議会)とは
災防協(さいぼうきょう)とは災害防止協議会の略です。
ネットで調べても小難しいことばかりが並びますので、わかりやすく簡単に解説します。
建設業に携わる人は「さいぼうきょう」という言葉で、キョトンではまずいので確認していきましょう。
災防協の目的
災防協の目的は、その名の通り建設業における災害を防止するために定期的に開催されます。
建設業は労働災害の危険性があります。
特に三大災害には注意が必要です。
- 墜落災害
- 飛来落下災害
- 機械関連災害
これらはわかっていても発生してしまう災害ですので、定期的に確認することが大切です。
開催頻度と出席者
災防協の開催頻度は特に決まりはありませんが月1回が望ましいですね。
1回の開催で30分~1時間程度が一般的ですね。
特に工事規模が大きくなるほど、工事に係る人が多くなり管理が難しくなります。
二次業者・三次業者まで一次業者は監督しなければなりませんし、元請業者はそのすべてを監督する必要があります。
参加者は元請業者・一次業者だけでなく、現場に入場するすべての二次・三次業者まで参加させるのが好ましいでしょう。
そして、災防協に出席した各代表者は自社の作業員に災防協の内容を周知させます。
リモート会議であれば現場に全員が集まらなくても参加可能になりましたので、災防協はリモート化も進んでいますね。
災防協の開催報告
災防協の報告は定期的に行いましょう。
- 出席者の名簿(出席確認)
- 開催状況(写真)
- 開催議事録
これらを作って報告することで、災防協の実施記録を残しておきます。
災防協を行わずに災害や事故が起こったときには特に大きな監督責任を問われます。
ヒューマンエラーはわかっていても起こることですので、定期的な注意喚起が大切なのです。
災防協(災害防止協議会)の流れ
災防協(災害防止協議会)は実際にどんな流れで進行していくのでしょうか?
災防協の流れを確認してみましょう。
議長挨拶
議長とは別に進行役を設定して災防協は進行します。
まずは議長挨拶です。
議長は一般的に作業所長が担当します。
毎月の状況を加味しながら安全に関する挨拶をして、現場の空気を引き締めることで安全に関する意識を高めることが大切です。
安全目標
安全目標は作業工程には合わせて、毎月現場ごとに立てる必要があります。
高所作業が多ければ墜落災害に関する目標を、重機ほか機械作業が多ければ機械関連災害の目標を設定します。
現場に入場する作業員全員に周知することで意識を高めなければなりません。
現場ルールの確認
現場ルールは重要です。
1人でもルール違反の行動をするだけで大きな事故の原因となる可能性があります。
特に新規入場する作業員や二次、三次業者にまで現場ルールを徹底させる必要があります。
現場ルールは災防協で特によく確認したいポイントですね。
月間工程
月間工程は元請業者だけでなく、現場に関わる全作業員で共有する必要があります。
危険作業がいつなのか?
自分たちが関わる作業がいつなのか?
1か月単位で把握しておくことが大切ですね。
もし共有した作業工程に問題があれば、工程の打ち合わせをしなければなりません。
事故事例
1か月の間で実際に発生した事故の事例があれば共有します。
会社や発注者からの情報をベースに共有することが多いですね。
作業工程や季節に応じた事故事例を共有することで、安全への意識が高まります。
死亡災害や重大災害の事例を聞くと、身近なところに危険が潜んでいることを再確認できます。
夏場であれば熱中症対策、冬場であれば感染症対策なども踏まえたいところですね。
安全パトロール巡視結果
災防協の前後には元請業者だけではなく、現場に入場する作業員で安全パトロールを実施します。
安全パトロールで気づいた点は災防協で吸い上げます。
物の置きっぱなし・段差ができていて危ないなど、巡視したことで気づくこともあるはずです。
すぐに修正して安全性を確保するのが大切ですね。
その他連絡事項
その他、共有するような情報や意見があれば災防協で確認します。
進行役が最後に意見を募ることが多いですね。
現場への発注者や本社パトロールなどの行事予定などが共有されることもあります。
全員が周知できる場ですので必要な情報を共有します。
災防協(災害防止協議会)とは?まとめ
災防協(災害防止協議会)とは、危険作業の伴う建設業に携わる人は安全意識を高める大事な機会です。
元請業者だけでなく、下請業者として入場する作業員全員が安全への意識を持つことができます。
災防協をきちんと毎月おこなっていない現場ほど、事故は起こりやすくなります。
安全への意識を高めて、事故のない現場運営に災防協を活用していきましょう。
建設業界は資格を持っているだけで仕事の幅が広がります。
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