男性でも育休(育児休暇)を取得する人が増えてきました。
とはいえ、まだまだ会社が有休として推奨している会社は少なく、無給か育休を簡単には取らせない会社が大半です。
男性の育休が取れない会社ではどうしたらよいでしょうか?
育児と両立する働き方と合わせて考えてみましょう。
男性の育休はなぜ取れないのか?
男性の育休はなぜ取れないまたは取りにくいのでしょうか?
男性の育休が取れない理由から考えてみましょう。
代わりの人がいない
男性社員で子供が生まれて~1歳の子どもを持つとなると、20代後半~30代の中堅社員が中心となるでしょう。
この年代の中堅社員は会社としても重要な役割を担っていることが多く、代わりの人材を確保するのが難しいのが現状といえます。
1人欠員が出たときには周りの社員がその仕事を肩代わりしなければなりません。
人材不足や1人にかかる仕事のウェイトが大きいほど、男性が育休を取れない構図ができてきます。
無給となる会社が多い
一部の大手企業を除き、ほとんどの会社は男性の育休に対して無給としているのが実態です。
育休を取るのは構わない、しかし給料は払えない。
確かに利益を生み出していない社員にたいし、給料を払えるほど裕福な企業経営をしている会社もなかなかありません。
厳しい懐事情を抱えながら企業も存続していますから、育休に対し有休を求めるのは難しいといえます。
ただ、無給となると生活がままならないので、男性が育休を取る大きなハードルになっているのも事実です。
周りで育休を取る人がいない
育休を取る男性芸能人や公務員などは増えてきているものの、男性サラリーマンで育休を周りで取得する人は少ないのが実態です。
周りに育休を取る人がいない中で育休の申請をするのは憚られますし、未だに育休をよく思わない古い考え方の社員がいるのも事実です。
日本の育児に対する考え方は徐々に変わってきているものの、制度と文化はまだまだ追い付いてきていません。
古い考え方や周りに育休を取る人がいないことは、男性が育休を取れないことに繋がっています。
男性の育休が取れない会社ならどうするか?
無給や育休を取りにくい状況を踏まえた上で、男性が会社に育休を申請したときに会社から難色を示されることも想定されます。
- 「人がいないから育休は厳しい」
- 「どうにか育休を取らずに働けないか?」
- 「育休を取ってもいいが出世は難しくなるぞ」
会社からは男性の育休申請に対し色々な声があがるでしょう。
男性の育休が取れない会社ならどうしたらよいのか考えてみましょう。
リモートワークの相談
新型コロナウィルスの蔓延により、リモートワークが一般化してきています。
在宅でも仕事ができるのであれば育児と両立しながら仕事も可能です。
会社に出勤しなければならないからこそ、育児との両立ができなくなります。
育休よりもリモートワークのほうが市民権を得てきています。
会社に対してリモートワーク中心の勤務を認めてもらえれば、男性が育休を取らなくても両立する未来が見えてきます。
転籍も視野に会社と相談
物理的にリモートワークが不可能な職種もありますね。
場所に根差して働かないといけない職種も少なからずあります。
簡単ではありませんが、社内でリモートワークができる職種への転籍を申請するのも1つの手段です。
会社も大事な人材を転籍を認めないことで失うことは避けたいと考えています。
会社も社員もお互いがWin-Winとなるような道を探すべく、相談をしてみるのもよいかもしれません。
覚悟を決めて育休を取る
育休の取得は長い人生で見たときには一時的なものです。
会社も男性の育休を認めないことは法令上は違反となります。(育児・介護休業法)
- 厚生労働大臣による報告の要請および助言・指導・勧告
- 企業名の公表
- 20万円以下の罰金
とはいえ、ギリギリの範囲で嫌味や嫌がらせの可能性もあります。
育休に対するハラスメントも罰則もありますので理解しておきたいところです。
すべてを踏まえた上で覚悟を決めて育休を取るのも選択肢です。
その勇気が会社の働き方を変えるきっかけになるかもしれません。
男性が育児と仕事を両立する働き方
男性が育休を取るのが難しいとしても、会社側の協力があれば育児と仕事を両立する働き方を実現することも可能です。
会社側の取り組みも求められますが、育休を取らなくても大丈夫な組織づくりを作ることが大切ですね。
時間ではなく成果主義
どんな企業も余剰人員を雇うほど余裕はありません。
ここで求められるのは、その社員に与えた役割を果たすことです。
この役割は一定時間会社にいることで満たすものではありません。
必ずしも8時間労働とするのではなく、1か月当たりの成果ベースで評価するようにすれば、リモートワーク中心としても問題ありません。
ぺーパーレス・印鑑文化廃止を提案
会社に出社しなければならない理由の多くは、紙が必要であったり印鑑が必要だったりすることにあります。
ペーパーレス化や印鑑文化廃止の流れが進んでいますが、これらの動きが加速していけば会社にいなければならない状況は解消されていきます。
特に営業職は契約や見積に紙や印鑑が必要なケースが多いので、電子化を進めることはリモート化を進める上でも重要です。
時間差勤務を認めてもらう
会社に出勤する場合も時間差通勤を認めてもよいでしょう。
やはり夕方~夜が育児をする上では大変です。
お風呂や寝かしつけなど子どもを寝かせるための準備に労力を要します。
ですから、早朝出勤して早めに退社できるようにするなど時間差勤務できるようにすれば、男性が育休を取らなくても大丈夫かもしれません。
男性の育休が取れない会社ならどうする?まとめ
男性が育休を取れない会社はまだまだあります。
ただ、会社側の立場で考えると育休を許可することで周りの社員に負担がかかることも想定されます。
リモートワークや時間差勤務などで両立できる道もあるはずです。
男女関係なくもっと働きやすい会社となるように話し合って、育児と仕事を両立する働き方を模索していきましょう。