オフィスの場所は都心部に集中していますよね。
しかし、テレワークの推進によりオフィス移転をする会社も増えてきました。
オフィスの場所は都心部でなくてもよくなっていくのでしょうか?
テレワークで変わる働き方について考えてみましょう。
オフィスの場所が都心部にある理由
そもそもオフィスの場所は都心部にあることが多いのでしょうか?
その背景と理由から考えてみましょう。
集客に必要な立地
オフィスの場所が都心部にあると交通の利便性がよいですね。
社員の出勤もしやすいですし、来客も呼びやすい環境となります。
交通の利便性が高いことは誰にとってもよいものです。
通勤がしにくい場所であれば、社員の定着率も下がるかもしれません。
店舗など場所に根差して経営する必要がありますが、オフィスでも交通の利便性がよいところに人は集まります。
企業価値を高める
都心部の超高層ビル上階のオフィス。
いつでもきれいな景色を眺められていいですね。
丸の内エリアの代表されるオフィス街に会社があるというだけでブランド感がありますね。
そのブランド感で企業価値を高める狙いもあるかもしれません。
都心部に事務所を構えているだけで利益が出ていることもアピールできます。
節税効果
企業も利益に応じて税金を納めなければなりません。
経費として使ってしまえば、その分節税効果も期待できます。
高い家賃を払っても、それに見合うメリットがあれば経費として使ってしまったほうがお得です。
都心部にオフィスを構えることで受ける恩恵と、高い家賃とを比較して節税効果を狙う意味合いもあるかもしれません。
テレワークでオフィスの場所はどこでもよくなる
働き方が変わっていく時代でテレワークを実施する企業も増えてきました。
テレワークが増えることで企業もオフィスの場所を変え始めています。
この変化について考えてみましょう。
出社しなくても仕事はできる
テレワークを行う企業が増えてきて、出社しなくても仕事はできることがわかってきました。
むしろ出社しなくてはいけない環境であり続けることは危険だと企業も感じています。
社員のテレワークが進むと、社員に対する交通の利便性の価値が小さくなってきます。
来客も少なくなりますので、オフィスの場所が都心部である必要性がなくなってきています。
高すぎる家賃のムダ
都心部にオフィスの場所があると必然的に家賃は高くなります。
高層ビルも上階に行けば行くほど高いですね。
そんな高い家賃のオフィスなのに、テレワークで稼働率が半分以下だともったいないと考えるのも当然です。
使わないものにコストをかけるほど企業も豊かではありません。
高すぎる家賃のムダに気づいた企業に変化が起こっています。
続々と企業移転している
テレワークが一般化されてきたことで、続々とオフィスの場所を移転する企業が増えています。
- 人材大手のパソナグループが本社を淡路島に移転を表明
- 茶専門店のルピシアが本社を北海道ニセコ町に移転
- 電通グループが本社ビル売却を検討
高い家賃だけではなく、ムダなスペースにムダな光熱費も発生しますので当然の変化といえるでしょう。
テレワークでも生産性を維持できると判断した企業は、オフィスにコストをかけるのをやめ始めました。
在宅でも働ける環境を作るためのコストや、社員に還元することにコストをかけたほうが優秀な人材を確保できると考え始めています。
地方に本社機能を移転したり、オフィス規模を縮小する変化は加速しそうです。
オフィスの場所の未来予想
オフィスの場所は今後どうなっていくのでしょうか?
テレワークの促進も踏まえ未来予想してみます。
交通の利便性の高い場所で縮小
交通の利便性が高い場所は依然として人気のエリアになりそうです。
移動に便利なメリットは社員にも顧客にもメリットがあります。
また、オフィスに適した物件自体も交通の利便性が高い場所に集中しています。
借りたい物件が見つからない可能性もありますので、オフィス街の変化は少ないかもしれません。
ただし、高層ビルや広い事務所スペースから縮小する動きがありそうです。
フリーアドレスとして出社が原則でなくなれば、広いスペースは不要です。
広いスペースの空き事務所が増えてくる可能性がありますね。
家賃相場の低いエリア
家賃相場の低いエリアへ移動する企業が増えそうですね。
テレワークによって場所を選ばず仕事ができるようになると、家賃相場が高いエリアにオフィスがある必要性がなくなってきます。
固定費の削減は企業が最も行いたいところです。
広いオフィスが不要、会議室も不要、社員の通勤も不要となれば、家賃相場の低いエリアでも問題ありません。
駅近で家賃相場の低いエリアにあるオフィスビルの需要が高まりそうです。
地方に自社ビルもアリか
テレワークにより事務所機能が都市部にあること自体不要になってきています。
地方移転する企業も実際に増えています。
都心部であれば建てられない自社ビルも、地方であれば予算をグッと抑えられます。
固定資産として銀行とのパイプを強め、固定資産を作る。
企業戦略として地方に自社ビル建設は今後増えていく可能性がありそうです。
オフィスの場所は都心部ではなくなる?まとめ
テレワークを積極的に行う企業と行わない企業。
これは二極化し始めています。
テレワークでも生産性を維持できる仕組みを作った会社から、高い家賃を払うのをやめオフィスの場所を変えています。
固定費を抑えることは利益を上げることと同じです。
テレワークとオフィスの問題は今後の変化にも注目ですね。