管理職がシフトを決めて、リモートワークを強制的に行わせる。
そんな風にリモートシフトを組むと組織はどうなるでしょうか?
コロナにより働き方が変わるなか、強制的にリモートシフトを組むようにしたところ、組織に変化が見えてきたので紹介します。
リモートシフトとは?
リモートシフトを組んでいる会社も少なくないのではないでしょうか?
まずはリモートシフトの仕組みを紹介します。
リモートシフトとは?
リモートシフトとは、シフトを組んで出社する社員とリモートワークをする社員にわける仕組みです。
出社と指示された人以外は原則的に出社してはいけないようにします。
営業職など働き方が流動的な職種はうまくコントロールすると、会社に出社しなくても働くことが可能です。
「原則会社に来なさい」とはまったく逆で、シフトで出社可能とした日以外は出社してはいけないルールとします。
共有カレンダーで強制的にシフトを組む
リモートシフトを強制的に組むには、各社員のスケジュールの把握が必須です。
外交活動の予定は必ず即座に共有カレンダーに入力を徹底させることが大切となります。
基本的なシフトの組み方を紹介しましょう。
週末などに共有カレンダーでスケジュールを確認し、社員の外交活動の予定からパズルを組むようにシフトを調整します。
自立している社員はなるべく外交のない2日程度出社、自立できていない社員は3~4日出社となるようにシフトを組みます。
リモートシフトを組むと全社員の半分程度の出社に押さえることが可能です。
出社したい社員は事前申請
リモートシフトを組んだうえで、シフト外で出社したい社員は事前申請とします。
シフトで決めているのに勝手に出社することを許していると、規律も乱れてしまいますのでルールは徹底させます。
ただ、リモートシフトを組んでもそう簡単にうまくはいきません。
営業職のスケジュールにはイレギュラーがあります。
当時の予定変更なども申請すれば出社可能として、イレギュラーにも対応することで混乱は最小限にすることも大切です。
管理職がリモートシフトを強制的に組んだ結果
実際にコロナ感染が広がるにつれて、リスク低減とリモートワークできる組織とすべく、リモートシフトを組むことにしました。
リモートシフトを1年以上続けてきた結果を紹介します。
数字への意識を高められる
リモートシフトを組んで結果が伴わないと、会社から「リモートワークのせいで数字が悪くなった」と思われては管理職の評価も下がります。
社員にはリモートワークをさせる上でさらに結果への意識を植え付けます。
行動管理は週1回の会議に限定する代わりに、結果に対しての評価基準を強めることを説明するとよいでしょう。
より行動が自由になる代わりに数字が悪ければ、評価は上がりにくくなります。
社員個々の数字への意識は高まり、結果としてはコロナ禍でも前年度超えの結果を出しました。
働ける社員はより効率的に
出社する通勤時間がなくなることで、社員にも余裕が生まれます。
リモートワークで1日2時間程度の時間が浮くわけですから、主体性のある社員はより効率的に働けるようになります。
多少残業していた分も、通勤時間で必要だった時間内で処理できるようになるから当然ですね。
出社したときと同じグレードの仕事をしても、時間に余裕は増えるのです。
主体的に働ける社員はより効率的に時間内での仕事をこなせるようになります。
リモートで働けない社員があぶり出される
リモートシフトで出社できないようにすると、自宅では仕事がはかどらない社員も見えてきます。
週に1回の会議で営業活動について報告させても、自宅にいた日の進捗が悪いことは容易に確認できます。
仕事量からリモートワークの日の仕事の進み具合は大体わかるのです。
リモートシフトで強制的にリモートワークを進めることで、集中できなかったり・サボってしったりする社員がわかるのも収穫です。
管理しやすいよう出社の日時を増やすことでバランスを取れば解決できます。
リモートで働けない社員への対策も、リモートシフトを強制的に組まないと気づけないものです。
リモートワークの課題が見える
リモートシフトを組んでみると、リモートワークの課題もたくさん見えてきます。
これは強制的にリモートワークを進めないとわからないことです。
いろいろな課題が見えてきます。
会議の場でリモートワークのやりにくさを共有することで、課題が見えてくるのもリモートシフトを続けたからです。
どこでも働ける強い組織になる
リモートワークでも働ける組織を、このコロナ禍で作らなかった組織は今後厳しい戦いになると予想しています。
会社に出社しないと働けない組織は場所に捉われるからです。
早い段階からリモートワークを続けてきた組織は、リモートツールも使いこなしていますし会社に行かなくても仕事ができるようになっています。
会社にいないことに対する課題の多くも解決していますし、主体性の育った社員が増えています。
ただし、リーダーが率先してリモートシフトを組まないと、会社に出社する社員も多くリモート化は進みません。
どこでも場所に捉われず働ける組織は強い組織です。
今後長い目で見ると無理でもリモート化を進めたかどうかが、組織の基礎に大きく関係してきそうです・
まわりの非難もなくなる
リモートワークできないセクションもあり、リモートシフトを組んで会社に来なくなった同僚をサボっていると考える人も少なからずいます。
会社で残業することが働いていることであると本気でまだ考えている人もいるのです。
会社に対して何を提供できているかが重要で、営業職であれば数字という明確な指標があります。
リモートワークを進めたことで数字が落ちたのなら非難も納得できますが、数字を上げていれば非難を受ける筋合いはありません。
結果を出すことでまわりの意見を黙らせるしかいないですね。
実際にリモートシフトをしつつも結果を出し続けてみると、外野の意見はほとんどなくなりました。
非テレワーク社員の声は>>テレワークってどう?テレワーク社員と非テレワーク社員の声を聞いてみたをご覧ください。
リモートシフトを管理職が強制的に組むと組織はどうなるか?まと
リモートシフトを継続した結果、これからの世界に必要な主体性のある組織づくりが進められています。
改めて変化を整理します。
ある程度リーダーが舵を切ってリモートシフトを組まないとうまくまわりません。
強制力をもってリモート化を進めることで、課題解決をして行くことができます。
リモートシフトは強い組織にしていくための手段のひとつといえるでしょう。