建設業界で使われるNET(ネット)価格の正しい意味と使い方

建設業界

NET(ネット)価格という言葉をご存知でしょうか?。

初めて顧客から出た「NETはいくら?」という言葉にキョトンとしてしまった方も少なくないはずです。

 

また、今さら誰にも聞けずに、よくわからないまま答えてしまっている方もいるでしょう。

ここでは、建設業界で使われるNET(ネット)価格の正しい意味と使い方についてご説明したいと思います。

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NET(ネット)価格の意味

NET(ネット)価格の意味を理解するために、まずはその語源から確認してみましょう。

意味が混同しやすいNET(ネット)とGROSS(グロス)の違いについても解説していきます。

NET(ネット)の語源

NET(ネット)の語源となる言語は英語です。「網(あみ)」の意味を持ち、インターネットの語源にもなる言葉です。

そして、ビジネスの場で使われるNETには「実質」「正味」という意味合いを持ちます。

例を挙げて考えてみると簡単です。小麦粉を例に考えてみましょう。

「小麦粉NET100g」と記載がある場合、袋の重さや中に入っている保存剤などの重さなどを差し引いた小麦粉本来の重さを示しています。

NET(ネット)とGROSS(グロス)の違い

GROSS(グロス)の語源もやはり英語です。

NETが正味価格にあるのに対し、GROSSは「全体」「総体」といった意味合いを持ちます。

GROSSも先ほどの小麦粉の例で考えてみましょう。

小麦粉NET100gに対し、GROSSは袋の重さや中に入っている保存剤なども含めた重さを意味します。

NETとGROSSて意味合いは異なりますので、使い分けが必要になります。

建設業界で使われるNET(ネット)価格の意味

「実質」「正味」と意味されるNETですが、建設業界においては少し異なった意味合いで使われます。

NETは業界によって使い方が異なりますので注意が必要です。

建設業界で使われるNET価格とは、「報告書作成、法定福利費、諸経費、値引きなどすべてをまとめた総額」を意味します。

 

建設業界の取引において数量変更はつきものです。

日数が変わる、稼働した人工が変わる、ということは日常茶飯事です。

数量変更に応じて単価に当てはめて精算することを「実数精算」といいます。

それに対して、NET価格は日数や人工など多少の増減があっても、実数精算せずに契約額で支払いをするという意味を持ちます。

 

これは、他の業界で使われるNETの意味合いと異なるかもしれません。

他の業界から転職した営業マンが意味を取り違えてしまうという事例もあるようですので注意が必要です。

 

 

NET(ネット)価格を使ってみよう!

実際にNET見積に関する会話の例をあげてみます。

NET(ネット)という言葉は、うまく使えると安く見せることもできるので合わせて確認してみましょう。

NET(ネット)価格を使った会話の例

金額交渉の場におけるNET価格を使った例で考えてみましょう。

測量におけるNETの例 (158万円の見積書を提出)

見積158万円はNETいくらまで下がる?

天候や日数の条件含めてNET150万円でいかがでしょうか?

よし、じゃあそれで頼むよ。

承知しました。ありがとうございます。

このようにNETで取り決めした場合、見積上10日現地測量で予定をしていたとして、15日かかっても8日で終わっても金額の増減はせずに150万で精算します。

つまり企業努力で期間短縮すれば稼働日数を減らし利益を出すことができる契約形態になります。

 

その代わり、逆に天候が悪く思うように進まず15日かかっても150万の清算は変更しませんという契約になります。

建設業界は思うようにいかないことが多く、日数での単価契約が難しいんですね。

自分達でわざと日数をかけることもできますので、NETでの取り決めをすることがよくあるのです。

 

NET価格で見積を安く見せるコツ

NET見積をうまく活用することで見積を安く見せることができます。

NET価格は全て行うかわからない項目(数量減)が見込まれる内容を含めて見積可能だからです。

また、測量の例で考えてみましょう。

 

例えば、1測点単価30,000円とし、10測点の測量が設計に組まれていたとします。

資料や現地状況からおそらく5測点まで減るだろうと予測し、8測点分位の金額で想定してNET見積とします。

 

   数量    単価   計    

競合 10測点 × 30,000 300,000(実数清算)

自社 10測点 × 30,000 300,000値引き▲60,000 改計240,000(NET)

 

競合も数量が8測点になれば240,000円と同じ金額になるわけですが、見た目の安さやインパクトが大きく変わりますね。

また、競合は数量変更で7点になった場合、210,000円となるわけですがNET価格なら240,000円のままです。

 

損をするのは10測点、9測点のときだけです。

NET見積を活用すると受注確率を高めて、かつ得をすることが可能になりますのでうまく活用してみましょう。

 

 

NET(ネット)価格の意味 まとめ

NET(ネット)という言葉は、業界によって使い方や意味合いが異なります。

中でも建設業界では特殊な使い方をしますので注意が必要です。

 

ただ、うまく使いこなせると見積を安く見せたり、精算時に得することもできますので、是非活用してみてください。

 

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