原価の高騰から値上げせざるを得ない・値上げしないと利益が出ない。
そんなときには顧客に対して値上げの交渉をする必要があります。
しかし、値上げすることで顧客を失ったり、相手との交渉がうまくいかず怒らせたりしないか不安なものです。
そこで、値上げ交渉のコツを7つ紹介します。
値上げ交渉をする際の参考になれば幸いです。
値上げ交渉のコツ7選!
値上げ交渉のコツ7選を紹介します。
詳しく解説してきます。
①値上げOKの風潮に乗る
値上げOKの風潮があるときに流れに乗るのがポイントです。
円安や輸入物の値上げに関連して、いろいろな商品やサービスが値上げしているときは値上げ交渉をするタイミングといえるでしょう。
物価上昇(インフレーション)と景気停滞(スタグネーション)による「スタグフレーション」といって、日本の直面する大きな問題でもあります。
ただし、企業にとっては値上げを実施するにはチャンスであると捉えて、値上げ交渉をするのもよいかもしれません。
デフレで各社値下げ競争をしているようなタイミングでは値上げ交渉はうまくいきません。
②納得感のある理由を説明する
値上げの明確な理由を説明して納得感を与えることが大切ですね。
「それなら仕方ない」と思ってもらうことです。
- 円安による輸入製品の高騰なら仕方ない
- 人材不足による問題なら仕方ない
- 仕様変更による問題なら仕方ない
値上げする理由は基本的にはサービス原価の高騰によるはずです。
市場的な背景も踏まえて説明し、納得感を与えることで値上げを受け入れてもらうのです。
納得感や諦めの感情をうまく使うことが大切ですね。
③顧客との信頼関係を作っておく
値上げ交渉にはこれまでの信頼関係が大きいですね。
営業マンもお客さんも「人」です。
人対人の仕事ですから、「料金が高くなってもこの人と仕事がしたい」と思ってもらえるように営業マンはコミュニケーションしていかないといけませんね。
もちろんよいサービスを提供することは当たり前です。
サービスが横並びになったときに顧客は「人」を重視し、多少他社よりも高くても信頼があるところに仕事を依頼します。
お金だけの使いとならない顧客と付き合っていきたいですね。
④落とし所を用意する
値上げ交渉には「落とし所」が大切です。
お客さんだって100%丸呑みで条件はなかなか呑んではくれません。
交渉はお互いが譲歩しあって初めて成立します。
なるべく高い条件からからすり合わせて、すり合わせて落としどころまで持っていくのです。
- 料金も〇%までの値引きは呑む
- 料金は高くなるけれどメンテナンス費用はサービスする
- 数か月間は料金を据え置きにする
落としどころの案をいくつか用意して交渉に臨むようにしましょう。
⑤譲れないラインを決めておく
値上げ交渉において、営業マンが曖昧な態度をしていると値上げできずに押し切られてしまったり、顧客からほかの会社へ乗り換えられてしまいます。
営業マンは絶対譲れないラインを用意しておきましょう。
「これ以上交渉しても無理だな」と線引きが見えることで、顧客も譲歩案を探すようになります。
仮にここで乗り換えられてしまうなら仕方ありません。
お金で決める会社は今後もお金で決め続けます。
営業マンも覚悟を持って交渉に臨むことが大切です。
⑥その場で取決めをする
急に値上げしたいと交渉し始めても、顧客側の心の準備ができていないと交渉は難航しがちです。
事前の電話連絡でも「今後の料金についてご相談させていただきたい」と値上げを匂わせておくと、話を聞く準備をしておいてもらえます。
お金の相談をする相手は大抵の場合決裁者です。
時間をあまりかけずにその場の話し合いで落としどころを見つけるのがベストです。
検討の時間を与えると他社からも見積を取って、比較されて値下げ交渉の材料を作られてしまうこともあります。
その場で取決めできるようにに交渉するのがおすすめですよ。
⑦会話のシミュレーションをする
会話の組み立てもシミュレーションしておいた方がいいですね。
行き当たりばったりではうまくいきません。
- 結論から話したほうがよいのか
- 外堀を埋めてから話したほうがいいのか
- 譲歩案の提示はどの順番ですべきか
- 相手はどのように回答してくるか
すべてイメージ通りにいきませんが、シミュレーションしておくことで対策を立てることもできます。
顧客の反応を想定してシミュレーションしてみましょう。
値上げ交渉のコツ7選!まとめ
改めて値上げ交渉のコツを確認してみましょう。
値上げ交渉は準備せずに行うと顧客を失ったり、印象が悪くなったりしてもらうこともあります。
値上げ交渉のコツを理解して、交渉に当たってください。