営業はお客さんから仕事の依頼がきても、確実なクロージングが行われるまで気を抜いてはいけません。
その態度や決裁者の見極めに間違うと、成約に失敗してひっくり返されてしまうことがあるのです。
契約確定までのしっかりとアプローチを理解して、成約率を高めましょう。
営業のクロージングとは?
まず最初に営業のクロージングとは何でしょうか?
クロージングの意味と重要性をまずは理解しましょう。
営業のクロージングの意味
クロージング(Closing)とは英語で直訳すると「閉じる」「終わり」「締めくくり」を意味します。
これを営業のクロージングに置き換えると、交渉の終わり・締めくくり、つまりは契約を締結させることを示しています。
どんなによい交渉をしていても、クロージングまでしっかり行わないとひっくり返されてしまうことがあります。
クロージングまで行って初めて、営業の交渉は完結するのです。
営業のクロージングの重要性
営業がクロージングをしっかりと行わないと、内定していたはずの仕事がひっくり返されてしまうこともあります。
ひっくり返されることがないところ、つまりは契約締結まで交渉を行うことが重要なのです。
これは競合がいるかいないか、その商品やサービスが必要かどうかにもよります。
競合がいて必ずどこかに頼むべき商品であれば必ず結論がでるはずです。
保険商品や金融商品など必ず必要ではないが検討するような商品は、頼むか頼まないか決定させるクロージングとなります。
営業のクロージングの失敗例
クロージングの失敗例を確認してみましょう。
商品やサービスの検討をやめる商品やサービスの検討を保留する
これらのように営業がクロージングに失敗すると、どれだけ良い交渉していても商品やサービスは売れません。
決めてもらえて契約するということにはいくつかのハードルがあるのです。
営業のクロージングの方法
営業のクロージングとなる契約には、契約者の意思表示が大切になります。
「あなたの会社の商品やサービスを購入します」という「申し込み」の意思表示に対して、「承諾」の意思表示による合致により契約は成立します。
では、契約成立させるための方法を考えてみましょう。
定期訪問や定期連絡
意思表示を獲得するには連絡・訪問が大切です。
複数の会社から業者選定を行おうとしたとき、連絡や訪問が少ない会社から淘汰されていきます。
申し込みをするのは「人」であるということを忘れてはいけません。
「また連絡します」と言われたからと言って、待っている間に競合はアピールの連絡を何度もしているかもしれません。
アピールが弱いとクロージングに失敗します。
定期連絡や訪問でクロージングに結び付けましょう。
落としどころの確認
落としどころの条件設定が分かればすり合わせできるかが、営業のクロージングのとなります。
「〇〇円にしてくれたらお願いするよ。」
「工期に間に合う確約をしてくれればお願いするよ。」
これらのように条件設定をもらえれば、あとは達成できるかどうかです。
無茶な要求の可能性もありますので、譲歩しながら落としどころを見つけましょう。
双方で合意したときに契約となります。
決裁者へのアプローチ
決裁者が誰なのか?
この見極めに間違うとクロージングに失敗する可能性があります。
担当者と決裁者が異なる可能性があるのです。
担当者レベルでは取決めしてクロージングしたつもりになってはいけません。
決済者が誰なのかは会社ごとに異なるので注意しましょう。
購買部が最終決済する、セクション長が決裁するなどの場合、その決裁者へのアプローチをした会社にひっくり返される可能性があります。
金額の合致と条件の取り決め
金額の合意と条件の取り決めをしっかりしてこそクロージングが成立します。
ここで、細かい条件面の取り決めをしておかないと、あとでトラブルになることも考えられます。
特に条件変更による増減で顧客とトラブルとなっては、せっかく契約しても今後の取引に尾を引く可能性があります。
細部まで条件を詰めることが失敗を防ぎます。
顧客と金額の合意が取れた段階で、細かい条件設定について打合せしてクロージングさせましょう。
営業はクロージングまで気を抜くな!
営業は完全なクロージングとなるまで気を抜いてはいけません。
ではクロージング失敗とならないように、そのときどのような対応をすべきか考えていきましょう。
契約書の取り交わし
契約書や注文書を取り交わせばクロージングが失敗となることはありません。
契約破棄は特別な理由がない限り、顧客側も簡単に行うことはできません。
書面の取り交わしまではしっかりとフォローしていきましょう。
契約書の内容の中で条件とそぐわない点がないかもチェックが必要です。
特に支払い条件は確認が必要です。
何も相談をしないと手形などで支払いサイトが長くなることも考えられます。
支払いについての条件も詰めておきましょう。
決裁者からの依頼
契約は書面による取り交わしをせずにも成立します。
契約は口頭による双方の合意でもよいのです。
このときの契約方の買い手が決裁者であれば間違いありません。
決裁者だと思っていた人が決裁者ではなかったという失敗はときどき起こります。
「社長がいつの間にか決めてしまった」と断られることもあります。
この場合の決裁者は社長であったということです。
誰が決裁者であるかという確認は事前にうまく引き出しておきましょう。
全力で喜びを表現しろ!
「今回の仕事は御社にお願いするよ」
「ありがとうございます!」
営業は仕事の依頼を決定づける場面で、喜びを全力で表現するようにしましょう。
仕事の依頼をする側も一緒に仕事をしたいと思っている営業マンと仕事をしたいと思っています。
ここで、感謝や喜びの感情を表現できない営業マンには「やる気がないのかな?」と感じてしまうこともあるのです。
このタイミングでの契約破棄もありえます。
全力で喜びを表現しましょう。
この表現は次回以降の仕事まで繋がってきます。
営業はクロージングまで気を抜くな まとめ
営業は契約というクロージングをして初めて一つの仕事が完結します。
このクロージングを甘く見ると、内定していた仕事もクロージング失敗となることがあります。
そのため、きっちりとしたクロージングを見届けるまで気を抜いてはいけません。
そして、クロージングが確定したときには全力で喜びを表現しましょう。
これが次の仕事につなげるための最後のクロージングです。
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