騒音振動調査って何のために行うのでしょうか?
騒音振動調査はマンションの騒音トラブルや、工事の騒音振動クレームなど色々な場面で必要な調査です。
工事で行われる騒音振動調査の目的・測定方法・基準値などについて確認してみましょう。
騒音調査とは
騒音調査とは何か?
騒音調査の目的と測定方法を確認してみましょう。
騒音調査とは
「騒音」とは辞書で調べると騒がしく、不快感を起こさせる音です。
第三者の発生する騒音によって、精神又は健康上の問題が生じた場合には補償問題となる可能性もあります。
そのため、騒音規制法により騒音には基準値が設定されており、工事を行う際には基準値に沿って施工しなければなりません。
騒音はホンという単位で一昔前は評価されていましたが、聴覚補正したデシベル(db)という単位で評価します。
騒音調査の目的
騒音調査を行う目的はさまざまです。
下記に列記してみましょう。
これらの目的のもと騒音調査は行われます。
騒音調査の測定方法
騒音調査は騒音規制法や条例に基づいて測定を行います。
日本産業規格(JIS)によって測定方法は定められています。
一般的には1.2m程度の高さに騒音計のマイクロホンがくるように設定し測定を行います。
特定建設作業や特定工場の基準値と、実測数値を照らし合わせて測定データを評価します。
騒音の波形により評価方法が異なるので注意が必要です。
振動調査とは
振動調査とは何か?
騒音調査の目的と測定方法を確認してみましょう。
振動調査とは
「振動」とは振れ動くことです。
第三者の発生する振動によって、精神又は健康上の問題が生じた場合や、建物被害には補償問題となる可能性もあります。
そのため、振動規制法により振動には基準値が設定されており、工事を行う際には基準値に沿って施工しなければなりません。
振動も騒音同様デシベル(db)という単位で評価します。
振動調査の目的
振動調査を行う理由はさまざまです。
下記に列記してみます。
騒音調査に比べると行わるケースは少ないようです。
振動調査の測定方法
振動調査は振動規制法や条例に基づいて測定を行います。
日本産業規格(JIS)によって測定方法は定められています。
床や地面(締め固めた土)にセンサーを置いて測定を行います。
特定建設作業や特定工場の基準値と、実測数値を照らし合わせて測定データを評価します。
振動の波形により評価方法が異なるので注意が必要です。
工事に伴う騒音振動調査
工事に伴う騒音振動調査はどのように行うのでしょう?
基準値と測定方法について確認してみましょう。
特定建設作業の基準値
騒音規制法・振動規制法により工事の騒音・振動の基準値は定められています。
特定建設作業や指定建設作業によって基準値は異なります。
一番許容値のある特定建設作業の基準値は敷地境界に設けられています。
騒音・・85デシベル
振動・・75デシベル
影響を感じている場所ではなく、基準値は工事敷地境界であることがポイントです。
また、評価方法は使用する重機によっても異なります。
機材をリースすれば自ら実測も可能ですが、数値の評価は専門知識が必要です。
専門機関に相談したほうが賢明といえるでしょう。
工事の騒音振動調査
工事の騒音振動調査を行うときには敷地境界で測定することがポイントです。
まずは、基準値を下回っているかどうか確認しなければなりません。
もし基準値を超過していた場合には施工方法を再検討して、是正する必要があります。
また、距離減衰を把握するために、敷地境界の横断方向に何点か測定したほうが近隣対策になります。
騒音振動クレームによる騒音振動調査
近隣住民から騒音振動のクレームがあったときに、騒音振動調査を検討しましょう。
騒音振動調査を行う際には、敷地境界と近隣住民宅での測定を検討します。
敷地境界の実測値が基準値以内かどうか。
近隣宅の敷地や建物内で実測し相関性を確認します。
実測値を基に必要な対策を説明したり、必要な対策を講じたりすることが大切です。
騒音振動の表示機
工事現場を見かけるとよく騒音振動測定中の表示器をみかけますよね。
騒音と振動の数値が点滅している機械です。
あの機械は騒音と振動の瞬間的な数値を表示しながら、データを収集しています。
ただし、工事基準値は瞬間の値で評価するものではありません。
そのため、表示されている数字が工事基準値を超えていても、それが直接違反というわけではないのです。
目安程度の数値なんですね。
騒音振動調査とは まとめ
騒音振動調査は様々な目的のもと行われます。
特に大規模工事には騒音振動はつきものです。
大規模工事において騒音振動調査を行う際には、目的に応じて測定方法を判断する必要がありますので注意が必要ですね。
あくまでも基準値は敷地境界であるということを念頭に入れて、騒音振動調査を検討しましょう。