難しいことや新しいことを依頼するときに、最初から「無理」「できない」と回答する人はまわりにいませんか?
「無理」「できない」からスタートする人には共通の特徴があり、隠れた心理が働いていることがあります。
どんな特徴があり、どんな心理が働いているのか紐解いてみましょう。
最初から「無理」「できない」という人の特徴
最初から「無理」「できない」という人にどんな特徴があるでしょうか?
この態度をとりがちな周りの人を思い浮かべながら考えてみましょう。
お願いしたときに無条件にいう
「無理」「できない」と最初から答える人は、どうやったらできるかを考えもせず無条件に回答しがちです。
セクション間で依頼するときなどによく起こりますね。
難しい仕事や新しい仕事を依頼するときに、深く考えもせず「無理」「できない」と答えが返ってくることがあるはずです。
このように回答する人は、他の条件で依頼をかけても同じような回答が返ってくることが多いのです。
考えた上での回答でなく、無条件に返ってくる言葉であることが多いのが特徴の1つではないでしょうか。
できる方法を考えられない
難しい仕事や新しい仕事は、大きく変革しなければならないポイントがあります。
もっと良くするためには根本から見直すことも必要なことなのです。
しかし、最初から「無理」「できない」と回答する人は、どうやったらできるのかを考えられないんですね。
できる方法を考えるためには、もっと良くしよう・働きやすくしようという意識が必要です。
しかし、もっと良くしよう・働きやすくしようと考えていない人には、面倒な仕事を増やされる感覚のほうが先に来てしまいます。
目の前の仕事をただこなせばいいと思っている人では、できる方法を考えられないんですね。
そこで先立つのが「無理」「できない」という言葉として返ってくるのかもしれません。
自分の段取りを狂わされたくない
難しい仕事や無茶なお願いについても同様です。
どうやったらできるかよりも、自分の段取りが狂わされることが先に来てしまうのが特徴です。
例えば、お客さんからどうしても納期を早めてほしいと相談されたケースで考えてみましょう。
社内調整でお願いに行ったときに、「無理」といって段取りを再考してくれずに困ってしまった経験がある方も多いでしょう。
想定外の仕事を横から入れられるのは誰でも嫌ですが、そこで工夫してどうにかしようと考える人と「無理」「できない」と答えてしまう人で差が出ます。
目の前の仕事をこなすために立てた段取りが崩れ、再度段取りを考えなければならないことに余裕のなさが出てしまうのです。
最初から「無理」「できない」という人の心理
最初に「無理」「できない」という人にも共通真理が働いています。
多くの場合、マイナスに作用しているのですが気づいていないことが多いのです。
どんな心理が働いているのか深堀してみましょう。
予防線を張る無責任思考
「無理」「できない」と最初に答えることで予防線を張っています。
交渉の基本はすり合わせです。
遠いところから近づけていった方が自分に有利な条件を引き出すことが可能です。
ですから、最初に「無理」「できない」ということで、徐々に譲歩して有利な条件を調整しようとしているのです。
同じ会社なのですから、可能な限りお互いが協力し合って顧客のニーズに応えていきたいところです。
しかし、顧客よりも自分を優先する無責任思考が予防線を張る言動として表れてきがちです。
無理なお願いをさせにくくする
「無理」「できない」という人にお願いするのって嫌じゃありませんか?
どうせ拒まれるから頼むのが嫌だなと考えている人も多いはずです。
それが最初から「無理」「できない」という人の戦略でもあります。
最初に拒んでおくことで、無理なお願いをさせにくくしようと考えているのです。
面倒な仕事や大変な仕事を来ないように自衛する心理が働いています。
間に合わせることで恩を売る
「無理」「できない」と最初に予防線を張った上で、求められていることを完成させる。
どうにか希望に間に合わせることで恩を売ろうとする心理もあります。
これは社内戦略で行っている面もあるかもしれませんが、多くの場合まわりからはマイナスの印象を持たれるだけです。
「どうにか間に合わせてくれてありがとうございます」
言葉ではこのようにいいますが、気持ちよく仕事を受けてくれなかった負の感情が残っていることに気が付かないとまずいですね。
最初から「無理」「できない」という人はどう接すればよいか?
実際にはマイナス面が目立つ「無理」「できない」と最初からいう人にはどう接すればよいでしょうか?
感情的になってきがちな相手とうまく立ち回るために必要なことを考えていきましょう。
責任あるポジションから外す
もっと良い組織にしていくことを考えたときに、どうやったらできるかを生産的に考えられない人には責任ある仕事は任せられません。
責任あるポジションの人が、最初から「無理」「できない」というのであれば、ポジションから外すことを検討したいところです。
仕事に対する向き合い方は根本的な部分なのでなかなか改善は難しいといえます。
いち早く生産的に考えられる人を育てて、組織の組み換えを検討してみるとよいでしょう。
簡単には組織の組み換えをするのは難しいかもしれませんが、根本的な問題要因である可能性が高いのでじっくりとでも考えていくべき問題です。
感情的には接しない
難しい相談をしたときに「そんなの無理ですよ。できません」と感情的にいわれると、ついこちらも感情的になってしまいがちです。
「もっと良くするためなのだから」「顧客のニーズなのだから」といったところで聞き入れられません。
ここで、感情的に接してしまうと収集がつかなくなります。
同じ社内で仲間のはずなのに関係が悪化し、さらに仕事の依頼がしにくくなってしまいます。
セクション間で仲が悪くなるのは、このように仕事の押し付け合いから始まることが多いものです。
相手が感情的に「無理」「できない」と拒んできても、冷静にどうやったらできるかを考えて相談することを心掛けるようにしましょう。
挨拶や感謝は伝える
それでも最初から「無理」「できない」という人とは、感情的にやり合ってしまいがちです。
結果、同じ会社の仲間であるはずなのに険悪になってしまうこともあるでしょう。
ここはどちらが大人になって接するかです。
どんなときでも挨拶や感謝の態度は忘れてはいけません。
相手が感情的な態度を取ってきていたとしても、挨拶や感謝の態度を取っている限り関係が崩壊することはないはずです。
最初から「無理」「できない」という人の特徴と心理 まとめ
最初から「無理」「できない」というひとには共通している点がありますね。
- お願いしたときに無条件にいう
- できる方法を考えられない
- 自分の段取りを狂わされたくない
こんな特徴を持つ人が「無理・できない」と回答しがちです。
「無理」「できない」と回答しておくことで、自分にメリットがあると考えているのかもしれませんが、これは大間違いです。
- 予防線を張る無責任思考
- 無理なお願いをさせにくくする
- 間に合わせることで恩を売る
「無理」「できない」ということで、このような心理は隠しているつもりでも周りからはバレています。
まずはどうやったらその問題を解決できるかを考える癖をつけていきましょう。