労務単価とは?意味と目的をわかりやすく解説します【公共工事設計労務単価】

このサイトの記事内ではアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)などの広告を掲載している場合があります。消費者庁が問題としている「誇大な宣伝や表現」とならないよう配慮し、コンテンツを作成しておりますのでご安心ください。

建設業界

公共事業において、業種ごとに労働者の単価が設定されていることはご存じでしょうか?

労務単価の取扱いは公共事業に携わる方は知っておくべき内容です。

そこで、公共事業における労務単価の意味と目的をわかりやすく解説していきます。

Kidle本出版しました!

ゼネコンへの営業ノウハウを詰め込んだKindle本を出版しました。

ゼネコンへの営業の基本知識から、私の失敗体験や成功体験を含めた実践的な営業ノウハウを詰め込みました。

Kindle Unlimitedなら30日間無料で読めます!

\ 無料体験で読んでみる /

スポンサーリンク

労務単価とは?

労務単価とはどのような意味や目的があるのでしょうか?

労務単価の意味や目的についてわかりやすく解説します。

労務単価の意味

労務単価とは公共事業における建設労働者の賃金単価を指します。

国土交通省及び農林水産省は毎年公共事業労務費調査を実施し、次年度の業種ごとの労務単価を設定します。

ここで設定された単価を公共工事設計労務単価といい、略称として「労務単価」といわれています。

最新の労務単価を確認してみましょう。

令和3年度の公共工事設計労務単価→(https://www.mlit.go.jp/common/001387434.pdf

年度ごとに設定された労務単価は公共事業の積算に使われます。

>>官積の積み方について詳しくは官積(官積算)とは?建設業界で使われる「官積」の正しい意味と作り方をご覧ください。
公共工事設計労務単価抜粋

百聞は一見に如かずですね。

エリアと業種ごとに単価は異なっています。

賃金台帳などをベースに単価は設定されています。

労務単価の目的

労務単価の目的は公共事業の積算をするために設定されます。

公共事業には必ず予定価格が設定されるのですが、この予定価格における人件費の基準となるのが労務単価です。

予定価格(予算)がないと、妥当性のない入札になってしまいますからね。

入札は予定価格~最低制限価格の範囲内で最も安い業者に発注されます。

>>予定価格について詳しくは入札における予定価格とは?わかりやすく予定価格の仕組みを解説しますをご覧ください。

発注者は労務単価の積み上げによる歩掛を設定し、工種ごとの単価を設定しています。

公共事業労務費調査とは

公共事業労務費調査は年に1回、農林水産省及び国土交通省によって行われます。

各年度の10月頃施工中の1件当たり1,000万円以上の工事から、無作為に抽出した工事から調査票を作成させます。

調査対象工事に従事する51職種の建設労働者の賃金を調査しているのです。

対象工事となった場合は賃金台帳などを提出しなければなりません。

労務単価の注意点

労務単価を使うときには注意すべき点があります。

わかりやすく解説しますので覚えておきましょう。

労務単価は都道府県によって異なる

労務単価は都道府県によって異なります。

賃金体系は首都圏の方が高く、地方部の方が安い傾向にあります。

エリアによって労務単価が異なることは覚えておきましょう。

ただし、設計業務委託設計技術者の単価はエリアに関わらず一律同単価になります。

労働時間8時間として設定

公共工事設計労務単価は労働時間8時間として設定されています。

また、深夜作業などの割増も含まれていません。

ですから、条件が異なる場合には割増分の賃金での積算が必要となります。

例えば、交通量調査で軽作業員を1日12時間設置する必要があるのであれば、1.5人分として積算するか、単価を1.5倍として積算する必要があります。

労務単価は労働時間8時間として設定されていることは覚えておきましょう。

現場管理費や一般管理費は含まない

労務単価には現場管理費や一般管理費は含まれていません。

法定福利費は現場管理費等に含まれるため、積算する際には労務単価と別で法定福利費等は計上することができます。

ですから、労務単価は原価として計算するための金額ですね。

場合によっては支払賃金よりも安い場合すらあり得ます。

労務単価は諸経費なども含まない直接的な人件費として設定されていることは注意しておきましょう。

最新の労務単価の調べ方

公共事業設計労務単価は年度ごとに設定されます。

最新の労務単価はどのように調べたらよいのか紹介します。

国土工交通省で公表

公共工事設計労務単価は国土交通省にて公表しています。

例年、2月頃に翌年度の労務単価を公開されます。

国土交通省のホームページ(https://www.mlit.go.jp/

報道・広報

2月

〇年3月から適用する公共工事設計労務単価について

報道発表資料(https://www.mlit.go.jp/common/001387434.pdf

以上の手順で公共工事設計労務単価は調べられます。

年度+労務単価+業種で検索

Googleの検索でも労務単価は調べられます。

検索するときは「年度+労務単価+業種」で調べるとまずまず上位表示されます。

例えば「R3 労務単価 軽作業員」このように検索すれば、「令和3年度3月から適用する公共工事設計労務単価について」とPDFが表示されます。

「労務単価」だけで検索すると、最新年度の労務単価ではない場合があるので注意しましょう。

設計業務委託技術者単価と建築保全業務労務単価など

設計業務の技術者や建築保全業務などの労務単価は、工事とは別の単価設定がされています。

例えば、測量技師や地質調査技師の労務単価を調べるときは、公共工事設計労務単価を調べても記載されていません。

この場合も「年度+労務単価+業種(測量技師など)」で検索するとよいでしょう。

令和年度 設計業務委託等技術者単価について」と表示されるはずです。

労務単価とは?まとめ

労務単価は公共工事の積算する上で重要な単価になります。

ほとんどの自治体が公共工事設計労務単価を基に歩掛を作成しています。

官積算による見積が必要な場面は意外と多いので、公共工事に関わる方は労務単価の意味や目的を理解しておきましょう。

Kidle本出版しました!

ゼネコンへの営業ノウハウを詰め込んだKindle本を出版しました。

ゼネコンへの営業の基本知識から、私の失敗体験や成功体験を含めた実践的な営業ノウハウを詰め込みました。

Kindle Unlimitedなら30日間無料で読めます!

\ 無料体験で読んでみる /