中小企業の営業マンは大手企業とは集まってくる人材が異なります。
新人を選ぶ立場でなかなか採用できないからです。
集まってくる人材は能力の有無と適正で考えていくと大きく分けて4つに分類されます。
それはどのように分類されるのか?どのような人材が重要なのか?
是非確認してみてください。
中小企業の営業で最も重要な人材とは?
中小企業で働く営業を能力の有無と適正で4つに分類してみましょう。
上記のように能力の有無と会社への適性で分類しました。
そして、この分類の中で最も重要な人材は能力はないが会社に適正がある人材です。
能力とは仕事で発生する作業を高いレベルで遂行できることとします。
適正とは考え方や価値観が会社の社風に合っていることとします。
それぞれの特徴を踏まえて解説していきましょう。
能力があり会社に適性がある
能力があり会社に適正がある営業マンは、喉から手が出るほど会社としては欲しい人材です。
しかし、なかなかこのような人材を確保すること自体が難しいのが現実です。
中小企業は大手企業に比べ、採用活動にかける費用を確保できません。
優秀な人材の中から選ぶという採用活動自体がなかなか難しいのです。
社名のネームバリューもありませんので応募も少ないでしょう。
もちろん能力があり会社に適正がある人材を確保できるなら大切にしたいところです。
しかし、そもそもこのような人材は中小企業には来ません。
能力があり会社に適正がある人材を待っていては会社は運営できないのです。
能力があるが会社に適性がない
- 能力があるが会社に適正がない
- 能力はないが会社に適正がある
中小企業にいる営業のほとんどはこのどちらかといえるでしょう。
能力があるが会社に適正がない人材とはどのようなタイプでしょうか。
まずは能力があるため、計算能力がありミスも少ない、要領がよくすべてをそつなくスピーディに処理することができます。
しかし、会社との考え方が合わず上司には反発してばかり。
上司の言うことを聞かなければ、自分の考え方や主張を押し通そうしてくる人材です。
上司が「見積書と一緒に企画書をグラフ付きで作ってくれ」と指示したとしましょう。
それに対し、「企画書は必要ないんじゃないかと思います。時間もないし、なくても今まで仕事取れてるんで」と自分の考えを優先して行動できない部下です。
優れた上司の下で働くのであれば上司の知識と経験のほうが勝ります。
一見自分の考えを持つ部下というのは重要に思えます。
しかし、このように上司の指示に従えない部下は扱いにくく、今後も会社への悪影響を与えかねない人材なのです。
能力はないが会社に適正がある
中小企業において、能力があるが会社に適正がある人材と合わせて、大多数を占めるのが能力はないが会社に適正がある人材です。
うっかりミスが多く、社内書類の期日を守らないなどの要素があり事務処理も遅いのが特徴です。
しかし、会社の社風に合っていて何事も前向きに取り組めることは、中小企業の営業にとって大切な基礎となります。
中小企業において最も重要な人材は、この能力はないが会社に適正がある人材なのです。
能力自体は育成次第で引き出すことが可能です。
上司の指示事項に前向きに従ってくれるので、上司が管理しながら適切に指示を出していれば結果もついてきます。
優秀な上司の下では、指示に従ってすぐに行動できる人材が求められます。
このような人材がいずれ能力があり会社に適正がある人材へと成長していくのです。
能力がなく会社に適正がない
能力がなく会社に適正がない人材は、そもそも採用活動の段階でお断りします。
偉い人のコネで入社するようなことがない限り会社にはいないはずです。
人材が足りないからといって、せっかく有料の広告媒体に載せたからといって無理に採用しないよう気を付けましょう。
ミスが多く、会社への不満も公言するような社員です。
周囲への悪影響も考えられますので、採用活動の重要さがわかりますね。
中小企業の営業は適正を高めよう!
中小企業の営業で最も重要な人材は、能力はないが会社に適正がある人材です。
能力はいずれ育ちます。
そのためまずは、能力の前に会社への適性を高めることが重要です。
優れた上司の指示に従う体質を作ることが、会社への適性を高め能力を高めることにつながるのです。
能力がなく適正がない部下も、きちんと新人の頃に育成していれば会社への適性を持つ営業にできていたかもしれません。
会社への適性を高める工夫について考えてみましょう。
あいさつや返事を徹底する
当たり前のことではありますが、あいさつや返事は大きな声ではっきりと行うことを徹底しましょう。
「おはようございます」
「お疲れ様でした」
「はい」
「承知しました」
挨拶や返事は当たり前のことですが、声が小さいことを黙認していれば段々と指示に従わなくなってきます。
しっかりとした挨拶ができなければ是正し続ける。
部下には挨拶と返事を徹底させることがスタートラインとなります。
目の前ですぐ実行させる
指示事項を後回しにする営業にも注意が必要です。
それを黙認していると上司からの指示事項の優先度が下げられてしまいます。
部下の優先順位が間違っているから上司は指示をしているわけです。
そのため、部下が優先すべきと考えていることがあっても、上司からの指示事項を最優先にして目の前ですぐ実行させるようにしましょう。
これにより、上司の管理も楽になりますし部下の結果もついてきます。
「スケジューリングは事務仕事より顧客アポを優先しなさい」
このように指示した場合に、他の仕事を止めて顧客への電話営業をすぐに始められる営業は必ず伸びます。
上司の目の前ですぐ実行できる部下に育てましょう。
⇩目の前ですぐ実行できる社員は信頼できる部下です。
管理職目線で見る、信頼できる部下と信頼できない部下の違いとは?
新人の育成は適性のある社員に
新人の育成に能力はあるが会社に適正のない社員を当ててはいけません。
仕事をする能力は育まれても、会社への適性が失われていきます。
新人教育をすべて管理職が行うことはできないでしょう。
個別の教育については、会社に適正がある社員を当てることで、仕事の楽しさやモチベーションの維持などを育ませるのです。
特にモチベーションは仕事への意欲に繋がります。
中小企業は少数精鋭です。
多くの人材を抱えることはできません。
そのためモチベーションが高く、会社への適性が高い社員を作ることが強い組織づくりへとつながるのです。
⇩新人教育に向いている社員はこんな人!
中小企業の営業で求めらる人材 まとめ
中小企業の営業は能力と適正で4つに分類できます。
そして、最も重要な人材は能力はないが会社に適正がある人材です。
中小企業の営業はこの人材をどのように育成するかが大切です。
- 挨拶や返事を徹底する
- 目の前ですぐ実行させる
- 新人の育成は適性のある社員に
これらの工夫で会社への適性を高めましょう。
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