「俺の若いころは・・」自分と同じ苦労をさせる上司が間違っている理由とは?

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「俺の若いころは・・」といって、自分がしてきた苦労と同じことをさせる上司はいませんか?

または、自分と同じ苦労をさせることで部下を育成しようとしている管理職の方、その育成法は今の時代間違っています。

自分と同じ苦労をさせる上司が間違っている理由と正しい育成法について解説します。

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「俺の若いころは・・」という上司の特徴

「俺の若いころは1日10件の飛び込み営業をやって鍛えたもんだよ」

「俺の若いころは21時までの残業は当たり前だったんだよ」

枕詞に「俺の若いころは・・」から始める上司は、自分の苦労話をしてその苦労を部下にもさせようとすることが多いものです。

そんな上司の特徴から解説していきます。

自慢話がしたいだけ

「俺の若いころは・・」と話し始める上司の多くは、苦労自慢をしたいだけであることも多いものです。

部下から「すごいですね」といわれたいのでしょうね。

確かにひと昔前は残業が当たり前、飛び込み営業が当たり前、成績が悪ければ詰められる、そんな時代もありました。

うまく立ち回ってきた世代が今管理職として部下を指導しているわけです。

甘く考えている若年社員に喝をいれようとしているのか、苦労自慢をしたいだけなのか。

どちらにしても若年層からすれば自慢話に聞こえてしまうのは否めませんね。

時代の変化についていっていない

働き方改革が叫ばれている時代です。

管理職の若いころのように残業や飛び込み営業などをガムシャラにやる時代ではなくなっています。

残業させて無理やり働かせるよりも、残業させずに最大限の成果を出す管理職の方が時代にマッチしています。

自分の成功体験をベースに残業や無理な働き方をさせる管理職に限って、若いころの武勇伝を語るわけです。

時代の変化についていっていない証拠ですね。

過去の成功にとらわれている

「俺の若いころは・・」と誇らしげに語るのは、過去の成功にとらわれている可能性があります。

確かに過去の成功が今も通用する場合もありますが、通用しなくなっている打ち手があるのも事実です。

その成功が今も再現性があって指示をしているのか?

きちんと上司として見極めなければなりません。

過去の成功にとらわれていると、今通用しない打ち手を指示している可能性もあるので注意が必要です。

自分と同じ苦労をさせる上司が間違っている理由

昔の成功体験を上司が引きずって、自分と同じように部下に苦労させようとする上司がいますが、この指導法は間違っています。

なぜ自分と同じ苦労をさせる上司が間違っているのか、その理由を解説します。

苦労と成長がリンクしていないことが多い

上司が体験してきた苦労を同じように経験したことで、成長するかどうかがリンクしているかどうかはきちんと見極めることが大切です。

ただただ大変なだけで、それが部下の成長にリンクしていないことも多いのが実情です。

飛び込み営業を100社行って全然うまくいかなかった経験があるのに、もう一度飛び込み営業を100社やらせる効果はありませんよね。

指示する立場の人は、育成と効果のバランスを取った指示をしなければなりません。

成長スピードが遅い

自分と同じ苦労をさせることが成長スピードを遅らせている可能性があります。

実務を理解させるために、ゼロから何も教えずに学ばせても時間がかかるだけです。

トライ&エラーで培ってきたマニュアルやノウハウをベースに、進化させた方が企業としての成長スピードは早まります。

失敗やムダをわざわざ経験させる育成をするよりも、成功体験を積ませたが方が育成スピードは早いのです。

優秀な上司ほど部下の成長スピードにこだわった育成法を行っていますよ。

大変さを味合わせたいだけ

質が悪いのは「慣れさせるため」とそれらしいことをいって、大変さを味合わせたいだけの上司です。

未だに知らない人に話しかけるのに慣れるために、道行く人に声をかけて1,000人と名刺交換をするような指導法をする会社もあります。

自分が若いころ体験したから、同じことを部下にもやらせると盲目的に指導するのは時代と合っていませんね。

伝統だから」「俺も若いころやったんだから

こんな理由で大変なことをさせていないか考えてみて下さいね。

優秀な上司が行う同じ苦労をさせない育成法とは?

優秀な上司は自分がしてきた苦労を部下にさせないように育成します。

どのように育成すると効果的なのかを紹介します。

うまくいかなった打ち手を共有する

上司は多くの経験をしてきたから出世してきているわけです。

成功体験や失敗体験の数は部下よりも当然多いはずです。

特にうまくいかなった打ち手についての共有は大切です。

再現性が高く必ず成功する方法というのは時代の変化もあり難しいですが、必ず失敗する打ち手は何度やっても失敗します。

部下には自分が経験してうまくいかなった方法をさせないことが、自分の経験を活かす有効な育成法のひとつです。

成功を基盤にスケールの大きなことを部下にさせる

自分が築いてきた顧客や基盤をベースとして、さらにスケールの大きな仕事をさせるのが上司の役目のひとつといえるでしょう。

みんながゼロから構築していくよりも、上司がゼロ→1をしたのなら、部下には1→2をさせたほうがスケールの大きな仕事に展開していきます。

もう一度部下にゼロ→1をさせていては企業力は育ちません。

部下に手柄を与えられる上司こそよい上司です。

企業力について詳しくは>>企業力(会社力)とは?企業力の強い会社ってどんな会社か考えてみよう!をご覧ください。

離職率を下げる

「俺の若いころは・・」と同じ苦労をさせるような育成法では、部下のやる気は下がり離職する社員も増えてきます。

部下のモチベーションを維持し、離職率を下げることも優秀な管理職の役目です。

同じ苦労をさせるよりも苦労しないように働かせるほうが、部下のモチベーションが上がると理解している会社のほうが成長していくはずですよ。

「俺の若いころは・・」自分と同じ苦労をさせる上司が間違っている理由とは?まとめ

「俺の若いころは・・」といってしまっている上司の方もいわれている部下の方も、もう一度その育成法が合っているのか考えてみましょう。

結論、自分と同じ苦労をさせる上司のもとでは部下の成長スピードは鈍化したり、社員の離職率が高まったりしていきます。

部下の成長スピードが早いほど評価されるのが管理職です。

その指示による苦労が成長としっかりリンクしているかどうかを見極めて、適切な指導をすることが大切ですよ。