電話営業は多くの営業にとってスタートラインとなる仕事です。
同じように電話営業しているつもりでも、アポイントをとるまでのコツを知っているのと知らないのでは大きな差が出てきます。
そこで、どんな仕事にも共通する電話営業のコツをご紹介したいと思います。
電話営業でアポを取るコツ(受付突破編)
電話営業でアポを取るためには、受付から担当者に取り次いでもらうという第一関門があります。
この第一関門である受付突破するためにはいくつかのコツがあります。
まずは、受付突破するコツから確認してみましょう。
電話営業は明るく「高い」声で話すことから
電話で話すとき、相手の顔は当然見えません。見えない相手と話すときの印象を決めるもの、それは「声」や「トーン」です。
電話営業は顔が見えない分、トーンを「高く」上げて、明るく大きな声で話すことが大切です。
あなたが出しているつもりの声の倍くらい高く明るい声で大丈夫です。
高い声は電話で聞き取りやすく、明るい声はさわやかで取り次ぎたくなります。
会社には様々な電話がかかってきます。
あなたが最初に電話を受けたとき、営業電話だったこともあるかと思います。
電話の相手の声に覇気がなかったり、小さく聞き取りにくかったらどう思いますか?
取り次ごうとも思わないこともあるはずです。
「明るく大きな声で」電話対応するというのは、社会人の基礎研修でも指導されることで理解されている方も多いと思います。
しかし、「高いトーンで」というのは、意外と理解されていないものです。
電話営業で聞き取りやすく好印象を与えるために、声のトーンも意識してみてください。
時間を変えて連絡する
電話営業をするとき、担当者にすぐに取り次いでもらえるというのは運が良いほうであるといえます。
なかなか捕まらなくて当たり前、何度もかけるつもりで電話営業は始めましょう。
毎日同じ時間帯に電話をしてもなかな捕まえることはできません。
時間を変えて連絡してみることが大切です。
日中は不在なことが多いのであれば朝早くや、夕方遅く連絡するなど工夫をしてみましょう。
法人であれば、毎日朝夕を電話営業の時間として確保しておきたいところです。
ここで、電話対応で営業電話をシャットアウトする会社も存在しますが、時間を変えて連絡すると攻略できる場合がありますのでご紹介しましょう。
電話対応する事務社員がいる会社では、煩わしい営業電話を全て断るよう指示を受けている会社があります。
私の会社も同様で、求人関係や金融関係の営業電話は全て断るよう事務社員に指示しています。
必要な時にはこちらから主体的に探せばよいと考えているからです。
そのため事務社員が電話対応するときには、原則的には担当者に取りつかず断ります。
しかし、事務社員が帰った後の電話対応は人事・採用責任者が電話対応することもあれば、営業電話は断るということを把握していない社員が電話対応することもあります。
そのときは担当者が直接営業電話に対応することもあるのです。
実際にそこから仕事を依頼した事例も存在します。
つまり、電話営業段階で断られた会社であっても、最初に電話対応する事務社員が帰った時間はチャンスがあるのです。
一度受付対応で断られてもチャンスはまだあります。
仕事にしたい案件であれば時間を変えて、事務社員が不在であろう時間を狙ってみるのも手段の一つです。
必要な情報を聞き出す
「担当者が外出しておりまして・・」「担当者はまだ決まっておりませんので・・」と、電話で取り次いでもらえないことがあります。
それに対して、「わかりました」とただ引き下がるだけでは何も収穫がありません。
次に電話するときにつながる情報を聞き出すことが大切です。
外出で担当者がなかなか捕まらない会社で確認したいことは
- 担当者の名前
- 何時頃なら担当者が社内にいるか
- 他に詰めている事務所はないか
- 担当者の携帯番号
- セクション直通電話
- 他に案内できそうな人はいないか
担当者未定の場合は下記を確認するとよいでしょう。
- いつ頃担当が決まるのか
- セクション直通電話
- 他に案内できる人はいないか(セクション長の名前など )
確認すべき点で一番大事なことは担当者の名前です。
担当者の名前を聞き出すために工夫をしなければなりません。
「また改めてご連絡させていただきます。差し支えなければご担当者の名前を教えていただけませんでしょうか。」
「何時頃であれば在社していますでしょうか」
「他にご案内できるセクション長様はいらっしゃいますでしょうか」
と少しでも粘って、必要な情報を聞き取りしてみてください。
次に同じ会社に電話営業することを考えて、事前に確認しておきたいことをリスト化しておいてもよいかもしれませんね。
すでに連絡を取り合っていることを装う
担当者の名前が聞き出せれば、次に電話をするときにはすでに連絡を取り合っているような感じで
「〇〇様いらっしゃいますか?」
と堂々と電話しましょう。
初期対応する相手も担当者を指名されれば、営業電話であっても取り次いでくれるはずです。
ここで、最初から営業電話だということをアナウンスすると、断られてしまう可能性がありますので、特に営業電話であることを示す必要はありません。
担当者に取り次いでもらったときに、はじめて案内したい内容を説明すればよいのです。
担当者に取り次いでもらうことが大切です。
担当者と話せるまでしつこく連絡する
電話営業において担当者と電話で話すことためには、同じ会社に対して何度も電話するつもりで始めましょう。
担当者と話すことができて始めてスタートラインに立ちます。
なかなか取り次いでもらえないと諦めた営業から脱落していきます。
諦めなかった営業にしかチャンスはないのです。
どの営業マンも毎日他の仕事をたくさん抱えながら、新規顧客への電話営業をしているはずです。
特に力を入れるべき見込み顧客に対しては諦めてはいけません。必ず担当者と電話で話すまでは継続することが大切ですよ。
電話営業でアポを取るコツ(担当者との会話編)
担当に取り次いでもらえたら、ここからが勝負です。
話し方・話す内容でアポイントが取れるかの分かれ道です。
アポを取るためのコツを最大限活用して話しましょう。
明るく高い声で印象付ける
やはり、担当者と話すときでも大切なのは電話での声の印象です。
明るく「高い」声で話すようにしましょう。
電話では相手の顔や見えません。その分声の第一印象というのはその後の営業に大きな影響を与えていく可能性があります。
普段よりも「高いトーン」にこだわってみてください。
電話が担当者との一番最初のコンタクトになります。電話でよい印象を与えられると受注にぐっと近づくはずです。
必要と思える自社の製品(サービス)を案内する
電話営業で担当者に取り次いでもらったら、自己紹介し自社は何ができる会社なのかを案内することから始まります。
この自己紹介では見込み顧客が必要そうな商品(サービス)を、なるべく具体的に提案することが大切です。
自社で取り扱っている商品(サービス)はいくつかあるはずです。
「〇〇や●●等(商品やサービスを列記して)を取り扱っている会社なのですが、是非ご挨拶に伺えればと思いご連絡させていただきました。」
このように、案内する〇〇や●●という商品(サービス)が必要ないなと思われると、挨拶自体も必要ないと判断されてしまします。
逆にちょうど探していた商品(サービス)であれば、会って話を聞いてみようという判断につながってきます。
ですから、事前に見込み顧客の企業情報をよく調べて、自社の商品(サービス)で必要としていそうなものは何かをピックアップしておくことをおすすめします。
こんな商品(サービス)を扱っていますと提案するものが、相手方のニーズに合うものであれば、話を聞いてくれるはずです。
事前のリサーチにはしっかりと時間をかけることが、アポイントを取るための近道でもあるのです。
自社の関連実績を紹介する
電話営業において見込み顧客に興味を持ってもらうには、自社の関連実績を紹介することが有効です。
過去の自社実績を整理しておきましょう。
小さい実績が見込み顧客の関連会社であったり、競合会社が自社製品を使っていたりするといった、興味を引く話をすると面会のアポイントを取りやすくなります。
電話営業を受けた担当者は、あなたが紹介する商品(サービス)に対し不安に思っています。
既存業者を使う方が値段が高くても提案内容が良くても楽なのです。
その不安を最初に取り除くことが、会っていてもよいかなと思わせるのに大事なことです。
最初に不安を取り除いてあげること、この会社は安心できそうだなと思わせることが興味を持ってもらうきっかけになります。
>>不安を安心に変える提案をしよう。購買意欲を高める営業テクニック
短い電話での会話の間にパッと関連実績を紹介できるかは、事前準備と会話イメージをしっかりとしておけるかに尽きます。
電話の数がたくさん求められる営業職種であっても、それぞれの顧客に合わせた事例を用意しておくようにしましょう。
電話営業のコツは諦めないこと
電話営業は断られて終わりではありません。
そこで諦めない会社にしかチャンスはありません。
断られてもまだできることはありますので確認してみましょう。
断る理由を確認する
担当者と直接話すことができても、どれだけ電話でよい提案をしても、断られてしまうことはよくあることです。
「既存業者から変更するつもりはない。」
「今、必要としていない。」
面会する時間が取れないなど断られる理由は様々です。
なるべく断る理由は明確に確認しましょう。
それは、次に営業するときの情報としておきたいからです。
既存業者とのパイプが非常に強い会社であれば、どれだけコンタクトを取っても仕事にはなりにくい場合もあります。
それであればどれだけ時間をかけても、なかなか攻略は難しいので当面の間諦めて保留することも手段の一つです。
どちらにしろ難しい顧客なのであれば、競合となる既存業者の情報をなるべく引き出すようにするのも手です。
会社名、扱っている商品(サービス)、価格帯、仕事量などの競合情報は、今後バッティングしたときのツールとして使えます。
タイミングが悪いだけであれば、タイミングを見直して電話営業すればよいのです。
次に連絡するとよいタイミングをうまく聞き出したいところです。
断る理由を把握するだけで、今後の営業ツールとなることはたくさんあります。
ただ断られるのではなく、なるべく情報を引き出しましょう。
次の機会に向けて名刺交換だけでもお願いする
「今は」特に必要ない、という理由であれば次のチャンスはまだ存在します。
次の機会に向けて名刺交換だけでもとお願いしてもよいでしょう。
名刺交換をすることで、定期的に連絡することができます。
「今は」仕事がなくても、将来仕事がもらえるように餌はたくさんまいておくべきです。
今後仕事量が見込める会社であれば、入り込むきっかけにできるかもしれません。
大きい会社ならば小さい人脈から作っていくことが賢明です。
企業情報や今後の見込みを考えながら挨拶営業することは効果があるのです。
自分自身が忙しい状況であったり、先方も忙しい状況であったりするならば、その顧客の会社の近くに寄ったときに挨拶訪問させてもらうというのもよいかもしれません。
即効性の仕事はなくてもたくさん餌をまいていけば、いつかどこかで実に繋がります。
なるべく効率的に回って多くの会社で名刺交換していきましょう。
会社案内をメールや郵送で送る
「今は」仕事がない、今会える時間もない、挨拶もとりあえず必要ないと断られることもあります。
会ってもらうことは無理強いできません。
そんなときには、会社案内だけでもメールや郵送で送らせてもらいましょう。
添付したいのは会社概要、名刺、自社の実績表、扱っている商品(サービス)一覧、単価見積といったところでしょうか。
電話してダメなら終わり、よりはマシと侮らないでください。
意外と会社案内の送付だけで忘れたころに反響があるものです。
過去電話した覚えがない会社からの見積依頼を受けることもいつか必ずあります。
自分自身よりも相手の方が覚えていたりするものです。(相手の名刺はありませんが、相手方には自身の名刺があります)
また、メールで会社案内を送らせてもらう場合、相手のメールアドレスを教えてもらうことになります。
メールアドレスは貴重な情報です。
今後に生かせる可能性があるのでお伺いを立ててみましょう。
メールアドレスに少しでも難色を示した場合には郵送とします。
この場合も臨機応変に立ち回ることが大切ですよ。
電話営業でアポを取るコツ まとめ
電話営業でアポを取るコツをご紹介させていただきました。
大事なことがいくつかありましたが、電話営業がうまい人と下手な人の一番の差は、担当者と話せるまで諦めないことにあります。
あくまでも、コツとして紹介したことは担当者と話すための工夫です。
まずは担当者を必ず捕まえるという意気込みを持って電話営業を行いましょう。
そして、担当者と話せたことを想定して、適切な商品(サービス)案内や関連実績など事前準備をしておくことが大切です。
電話営業は絶対量も必要ですが、きちんとしたイメージトレーニングをしたほうが有効な引き合いが取れると思いますよ。
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