定性目標とは何でしょうか?
人事考課で毎回立てさせられる定性目標ですが、適当に書いている方も少なくありません。
定性目標の内容も評価に関わっています。
正しい定性目標の立て方と明確にすべきことを理解して、会社からの評価を一段階上げれるようにしましょう。
定性目標とは
定性目標とは何でしょうか?
定性目標の意味と定量目標との違いを明確にしましょう。
定量目標の意味
定性目標の意味を確認するときには「定量目標」の意味を先に理解したほうが分かりやすいかもしれません。
「定量目標」は数値化可能な目標です。
売上を120%達成する、コストカット5%達成するというように数値化できる目標を定量目標と言います。
営業であれば予算やノルマの達成が目標となることが多いといえますね。
定性目標の意味
定性目標とは定量目的とは逆に、数値化できないことについての目標になります。
数値化できない社会性や責任性などについて、達成状態をイメージして立てる必要があります。
定性目標をわかりやすくいうと「○○な状態になっている」という目標です。
苦手項目の克服や自分の理想の状態を達成状態とすることが大切です。
定性目標は行動目標といわれることもあり、目標の大事な指針となります。
定性目標と定量目標を立てる理由
数値化できない目標と数値化できる目標。
定性目標と定量目標を分けておかないと、目標がごっちゃになり達成が難しくなります。
売上120%を達成させるために必要なのは営業戦略や営業戦術です。
社会人のビジネスマナーを身に付けることは、間接的には売上に関わりますが売上120%達成に繋がりません。
売上の達成は定量目標、ビジネスマナーは定性目標。
定性目標と定量目標で分けて考えて、補完し合うことで成長していくのです。
定性目標の正しい立て方
定性目標はどのように立てたらよいでしょうか?
正しい定性目標の立て方について考えてみましょう。
達成状態を明確にする
定性目標は達成状態を明確にしなければなりません。
定量目標は数値で表すので具体的ですが、定性目標も数値で表さないだけで具体的である必要があります。
「○○を完了する」「○○な状態になる」という理想となる達成状態を目標に設定します。
曖昧な状態が目標となると指標にならず達成されません。
達成状態から逆算できるような明確な目標を、定性目標には設定しましょう。
達成方法を明確にする
立てた定性目標には明確な達成方法が必要です。
どのようにその目標を達成するのか?
どんな工夫をするのか?
それは達成された状態から逆算したときに、必要な方法や工夫です。
達成方法と目標が同じような内容になることが散見されます。
これは達成状態から逆算してないために起こりうる誤りです。
達成方法が目標となっていないかもう一度確認してみましょう。
スケジュールを明確にする
目標には期日がなければ達成されません。
定性目標の期日は考課期間ですが、段階的な中間目標を設定しておくことで進捗確認をする必要があります。
1か月、2か月と経過していく中で進捗確認を怠ると、目標を忘れ見失います。
段階的な目標と進捗をすり合わせることで、達成すべき目標への道筋を修正していくのです。
定性目標・達成方法・期日は3つが明確になってこそ達成されるのです。
定性目標を立てるときの注意点
定性目標を立てるときの注意点も確認しておきましょう。
みんなが目標設定で失敗しがちなのはポイントを紹介します。
頑張るは使わない
「頑張る」という表現を定性目標に入れていませんか?
頑張ると言葉は前向きな言葉なのでついつい入れたくなります。
しかし、目標設定において頑張るは曖昧な言葉の代表格です。
どこが達成状態なのか分かりません。
気持ちや感情の部分を目標に含めると漠然としたものになりがちです。
「頑張る」「前向きに取り組む」などの表現は使わないようにしましょう。
>>営業が目標達成できない理由とは?モチベーション維持に秘訣あり
なるべく、極力は使わない
使いがちな表現の1つに「なるべく」「極力」というような表現が見られます。
これらの言葉も人によって異なるので使わないほうがよい言葉です。
自分の中での最大限は客観視できません。
定性目標は客観的にも評価されるべきものでなければいけませんので、主観で表現される言葉は使わないようにしましょう。
「なるべく頑張る」となると何も指標がないので、以前の自分とも比較できません。
目標で使っていいのは子供までです。
社会人が設定する目標には使わないようにしましょう。
>>数値化が目標や指示には超大事!普段から数字を使おう(会話例付き)
逆算して設定する
目標➡達成方法➡スケジュール。
これらは目標から三位一体として逆算して設定する必要があります。
目標と達成方法が同じような内容になっている人は、定性目標から逆算して考えることができていません。
目標と達成方法はごちゃ混ぜになりがちです。
別々に考えるのではなく、スケジュールという時間軸を踏まえながら達成方法は設定するように注意しましょう。
定性目標とは まとめ
定性目標とは数値化した定量目的とは逆に、数値化できないことについての目標になります。
「○○を完了する」「○○な状態になる」という理想となる達成状態を描くことが大切です。
アリがちなのは「○○を頑張る」「なるべく○○をする」というような、曖昧な表現です。
人事考課では目標の内容についても見られています。
目標・達成方法・スケジュールを三位一体として、具体的な目標を立てるようにしましょう。