「建設業はやめとけ」「建設業はブラックすぎる」そんな声が聞こえますね。
建設業の労働環境はどんな状況なのでしょうか?
実際に顧客の多くがゼネコンである私から見ても、「建設業はやめとけ」といいたくなる環境は多く目にします。
そこで、建設業のブラックすぎる労働環境について解説します。
建設業はやめとけ・ブラックすぎるといわれる理由6つ
建設業で働く人は大変だと傍から見ていると感じざるを得ない場面をよく見かけます。
「建設業はやめとけ」「建設業はブラックすぎる」といわれるのにはやはり理由があるのです。
その理由は大きく6つです。
すべての会社がブラックというわけでは当然ありませんが、建設業はこれらの大変さを感じる会社が多いでしょう。
詳しく解説していきますね。
①労働時間がヤバイ
建設業は労働時間がヤバイ会社が多いですね。
現場の施工管理となると朝は早くて夜は遅いのが基本です。
一般的な会社の就業時間が9:00~17:00・18:00ですが、建設業は標準が8:00~19:00が標準くらいですね。
実際の工事施工時間は8:00~18:00(17:00片付け)が標準となります。
となると、現場には7:00~7:30出社、18:00~各種書類作成で19:00退社。
メールや電話は8時前、20時以降に来ることもザラです。
施工状況によっては夜勤が必要になることもあるでしょう。
ブラックすぎるといわれる所以である労働時間が長いことは、建設業では覚悟する必要があります。
②労働環境がキツイ
建設業は部署にもよりますが、よくいう「3K」に該当する仕事です。
3Kは①きつい②汚い③危険の頭文字からくるもので、やりたくない仕事の俗語です。
建設業は外仕事も多いので夏は暑く・冬は寒い。
肉体労働もあり、熱中症のリスクも高い仕事です。(きつい)
土木の現場では汚れることもありますし、男性ばかりの職場で衛生的ともいえません。(汚い)
高所作業や重機作業による危険作業もつきもので、怪我や最悪の場合死亡リスクもあります。(危険)
3Kはどんな現場でも少なからずついて回るので、建設業はやめとけと言いたくもなります。
③休みが少ない
週休2日制が一般化していますが、建設業において土曜日・祝日は施工日とすることが多いのが現状です。
建設業でも週休2日モデルを仕様書に盛り込むなどしていますが、土曜日は隔週であったり、祝日施工の慣習は残っています。
施主としてみれば工事は早く終わらせてもらいたいもので、工期ありきの仕事ですから土曜日施工となることが多いのです。
土曜日に電話してきて「今日は休みですか?」なんてこともよくあります。
一旦工事が始まってしまうと、途中での有休も取りにくく休みが少ないのが建設業です。
休日が少ないことも建設業がぶらっくといわれる一因でしょう。
④人間関係が大変
建設業は昔気質の男性が多いのが実情です。
パワハラレベルで怒鳴る人もいますし、体育会系の上下関係も存在します。
一度現場が立ち上がると1~2年同じメンバーで仕事をすることになります。
現場事務所のメンバーの人間関係がうまくいかないと、長い間悩まされることになります。
大現場であればまだしも人数が少ない場合には、人間関係はかなり重要な要素になります。
当てられた現場の運が悪いと苦しい日々が続きます。
人間関係がブラックな場合は厳しいですね。
⑤責任の割に給料は多くない
建設業は責任の重い仕事です。
何かのミスで誰かを大怪我をさせてしまうかもしれませんし、大損害を発生させる可能性もあります。
その責任は出世していけばいくほど重くなります。
事故を起こして左遷させられる所長もいますし、施工不良がバレて倒産していく会社も見てきました。
多くの人が関わる建設業は責任重大な仕事です。
ここにやりがいを感じれるか、大変すぎると感じるかですが、対価となる給料はそこまで期待できません。
一般的なサラリーマンの給料より若干高い程度でしょう。
責任の重さと給料は当然比例しますが、その責任に対する対価が安い会社が多いのはブラックな一面といえるでしょう。
⑥顧客と近隣対応が大変
建設業は顧客となる施主や近隣への対応も必要になります。
人間関係で大変なのは職場内だけではないんですね。
顧客となる施主は官公庁であったり、不動産デベロッパーであったり様々ですが、工期を含めた無茶な要求もつきものです。
正しく施工しなければ当然施主からの厳しい叱責もあります。
騒音や振動・粉塵などで近隣住民にも迷惑をかけますので、クレームを受けることもあるでしょう。
建設業は地図に残るやりがいのある仕事ですが、すべての人から感謝されるわけではないことも理解が必要です。
建設業で働いてブラックだと思ったらどうする?
「建設業はやめとけ」「建設業はブラックすぎる」といわれていても、当然良い会社はありますし、すべてがブラックなわけではありません。
しかし、実際に働いてみてブラックだと思ったらどうすればよいでしょうか?
考えてみましょう。
自分の人生を見つめなおす
自分にとって何が大切なのか、10年後どんな生活をしていたいのか?
自分の人生を一度立ち止まって考えてみましょう。
仮に休みが週1日で朝から晩まで働いて、家族を疎かにして自分の時間もない生活をしていると、そんなことを考える時間もありません。
ブラックな職場で働いてると考えることをしなくなってしまうんですね。
仕事し続けた先に家族も楽しさもない生活を送っているのなら要注意です。
一度立ち止まって考える時間を作ってみるとよいでしょう。
自分の適性を知る
自分の特性や強みを知ることで、建設業とマッチしているのかを確認してみるとよいでしょう。
リクナビNEXTのグッドポイント診断では、18種類の特徴の中から5つの強みを見つけることができます。
転職する前に自分の適性や強みを知ることで、どんな仕事が自分に合うのかを知っておくと選択肢が広がります。
どの仕事にも大変な部分はありますので、何も考えずに転職するのではなく、しっかり考えた上で次のステップを考えたいところです。
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別業種に転職も選択肢
建設業はブラックだと思ったのなら、別の業種に転職するのも選択肢のひとつです。
会社がブラックである場合もありますが、建設業界全体が古い体質は残っているのも事実です。
ただし、建設業の経験はほかの仕事に活きにくい実情があります。
例えば、営業職の経験によって積み上げられたコミュニケーション能力は、ほかの業種の営業職に転職しても活かすことができます。
建設業での経験は同じ建設業に転職するのであれば活きますが、ほかの業種に転職したときには経験がリセットされてしまいます。
つぶしが効かないことも理解した上で転職活動をしたほうがいいですね。
それでもやっぱり建設業
建設業がすべてブラックというわけではありません。
やはり社風や会社によるところも大きいのも事実です。
建設キャリアアップシステム(CCUS)により、スキルや経験は蓄積されていき、同じ建設業では転職しやすくなっています。
CCUSについて詳しくは>>CCUSとは?対象職種は?協力会社の立場でわかりやすく解説しますをご覧ください。
今まで積み上げたスキルや経験を活かして、建設業界で働くのも手段のひとつです。
今までの経験は活かしつつ、ブラックな会社を転職することを検討してみるのもよいでしょう。
建設業はやめとけ・ブラックすぎるといわれる理由6つまとめ
「建設業はやめとけ」「建設業はブラックすぎる」といわれる理由を改めて確認してみます。
特に残業や休日出勤など、建設業は時間的な拘束が大きい業界です。
家族の時間を大事にしたい方には、きついと感じるかもしれませんね。
何を優先したいのかを自己分析して、働き方を考えてみるようにしましょう。